アゲハ蝶の寿命は何年なのか気になりますよね。
今回は、アゲハ蝶の
ポイント
・種類別で寿命は異なるのか?
・ギネス記録はいくつなのか?
・幼虫や蛹の期間など一生の流れ
などについて調査したところ、意外な事実も判明しましたので参考にご覧ください。
アゲハ蝶の一生【寿命について】
アゲハ蝶は、「卵→幼虫→蛹→成虫」と完全変態する昆虫です。
不完全変態の昆虫は、「卵→幼虫→成虫」とカマキリなどが含まれます。
アゲハ蝶の寿命について、一生の流れから幼虫の期間なども一緒に確認していきましょう。
卵の期間【約4日】
アゲハ蝶の卵は円形でゴールドのような色をしています。
気温や湿度なども関係しますが、産卵から約3~5日ほどで幼虫が生まれます。
幼虫の期間【約3週間】
アゲハ蝶の幼虫は、
ポイント
・1齢幼虫(約3日)
・2齢幼虫(約4日)
・3齢幼虫(約4日)
・4齢幼虫(約4日)
・5齢幼虫(約6日)
このように段階をふんで成長していきます。
アゲハ蝶の幼虫と言えば、ポケモンのキャタピーのような外見をイメージしますが、このように卵から生まれて間もない幼虫は色も黒く、まさかアゲハ蝶だとは思えない外見をしています。
蛹の期間【約7~12日】
アゲハ蝶は成虫になる前に蛹になります。
この期間は約7~12日と意外にも1週間ほどで成虫となって変態します。
ただ、種類によって蛹のサイズも異なるため、クロアゲハはもう少し蛹の期間は長くなります。
また、越冬する個体もいるため、越冬するしないとでは期間がまったく異なります。
夏の終わりにアゲハ蝶が産卵し、この幼虫が蛹になるのは秋です。
若齢幼虫時の日長が13時間30分を下回る場合は越冬する。
また、蛹が休眠状態になっていたとしても、長時間暖かい部屋などにいると羽化する。参考記事:趣味のアゲハ館
このように、アゲハ蝶の寿命は越冬の有無で大きく異なってくることも分かりますね。
成虫の期間【約2~3週間】
アゲハ蝶の成虫の期間は、約2~3週間と言われています。
セミと同じように成虫になってからはかなり短い寿命ですよね。
しかし、飼育下においては「2ヶ月生きた」「3ヶ月以上生きている」との報告もあるため、実際には飼育環境やストレス、餌次第で2~3週間以上生きる可能性は十分に考えられそうです。
アゲハ蝶の平均寿命【種類別】
アゲハ蝶の平均寿命は、
ポイント
卵から成虫まで:約1ヶ月3週間~4ヶ月以上
越冬を含む:半年以上
※地域による可能性あり
このように考えられます。
しかし、「すべてのアゲハ蝶の種類においてこの平均寿命が該当するのか?」と聞かれればYESとは言えません。
アゲハ蝶の種類ごとに寿命は異なるのか確認してみましょう。
キアゲハの平均寿命
アゲハ蝶の寿命についてGoogleやYahooで調べて出てくる情報は、基本的にアゲハチョウやキアゲハの数値である可能性が高いと言えます。
そのため、卵から成虫までで約1ヶ月半から2ヶ月程度になると言われています。
ただ、越冬などの関係でもっと寿命は伸びる可能性があります。
クロアゲハの平均寿命
クロアゲハの卵から成虫までの平均寿命は、キアゲハに比べて長い約2~3ヶ月程度と言われています。
ただ、飼育された方の検証結果でも2ヶ月程度であったりとキアゲハのほうが3ヶ月以上生きて長生きだった記録もあるため、個体差や飼育環境などで異なると考えられます。
ギフチョウの平均寿命
ギフチョウを飼育されている方の話では、成虫になってからの寿命は約1週間から10日程度とキアゲハやクロアゲハと比べても短いことが分かります。
しかし、他の方の解説では成虫になってからの寿命は約10日から2週間程度と少し異なります。
また、ギフチョウの場合、卵は10日ほどで孵化し、30日ほどで蛹になることが多いと言われています。
ここで異なるのは、蛹の期間が夏から春までと約10ヶ月もの期間を過ごすことです。
そのため、ギフチョウは成虫での寿命が短いにしても、卵から成虫となって命を全うするまでの期間は約1年とかなり長いことが分かります。
アレクサンドラトリバネアゲハの平均寿命
アレクサンドラトリバネアゲハは、世界最大の蝶で羽を広げると約28cmにもなるパプアニューギニアにだけ住むアゲハ蝶です。
このアレクサンドラトリバネアゲハの平均寿命ですが、卵から成虫になるまでに約5~7ヶ月かかると言われています。
※地域により異なる
また、野生ではオスはさらに3ヶ月、メスは6ヶ月ほど生きることがあるとのことです。
成虫になってからの寿命の違いかと思われますが、メスのほうが長生きする傾向にあるようです。
The duration of the early stages (from egg to adult emergence) varies from 5 to 7 months(depending upon locality) while males may live up to a further three months in the wild, and females up to six months . Adults are subject to little predation, although they are caught in the webs of the large orb-web spiders (Nephilaspp.), and eaten by arboreal mammals and birds.
初期段階(卵から成虫が出現するまで)の期間は5~7ヶ月(地域によって異なる)であるが、野生ではオスはさらに3ヶ月、メスは6ヶ月ほど生きることがある. 成虫はほとんど捕食されないが、大型のオーブウェブスパイダー ( 昆虫類 ) の網にかかることがある。
参考記事:swallowtail
ゴライアストリバネアゲハの平均寿命
引用画像:Wikipediaより
ゴライアストリバネアゲハも最大で約27~28cmにもなる大型のアゲハ蝶です。
ゴライアストリバネアゲハの平均寿命は、約12~13ヶ月と言われています。
参考記事:factanimal
ただ、ゴライアストリバネアゲハの場合もオスとメスで平均寿命が異なる可能性があります。
アゲハ蝶の寿命【ギネス記録】
アゲハ蝶の寿命ギネス記録については記録も見つかっていません。
しかし、Yahoo!知恵袋に趣味でアゲハ蝶を飼育しており、成虫で最長6ヶ月飼育したとの報告が見つかっています。
この報告が事実であれば、本来アゲハ蝶の成虫期間が約2~3週間と言われているため、この数値を大幅に上間っていますよね。
アゲハ蝶の寿命【飼育下・野生下】
アゲハ蝶の寿命は、野生下と飼育下の場合で異なります。
野生下の場合は天敵が多いため、ギフチョウの場合ですと卵から成虫になるまでの確率は約2~4%だと言われています。
しかし、飼育下で徹底した管理がされていれば、生存率は大幅に上がると言えます。
もし、越冬をさせない状況で
ポイント
パターン①野生下で100個の卵が成虫まで成長できる個体数
パターン②飼育下で100個の卵が成虫まで成長できる個体数
こちらを比較した場合、パターン②の平均寿命がパターン①を大幅に上回ると予想できます。
そのため、アゲハ蝶は飼育下での平均寿命だけで考えれば越冬なしでも平均寿命より大幅に長く生きるかもしれません。
アゲハ蝶の寿命によくある【Q&A】
アゲハ蝶の寿命に関しよくある質問をまとめましたので、参考にご覧ください。
オスとメスで寿命は異なる?
アゲハ蝶のオスとメスで平均寿命が異なるとの報告を耳にしています。
ツマグロヒョウモンの研究では、同じ歳に羽化したオス15匹とメス12匹に対し、オスはメスよりも早く死んでしまい、さらに交尾しなかったオスのほうが早く死んでしまう傾向にあったとのことです。
メスが11匹すべて生きているにも関わらず、オスはすべて死んでしまったようです。
参考記事:ツマグロヒョウモンの研究
ツマグロヒョウモンとアゲハ蝶が同じようにオスとメスで寿命が異なるかは実験をしてみなければ分かりませんが、アゲハ蝶の場合もメスのほうが寿命が長い可能性は十分に考えられますね。
アゲハ蝶の寿命を伸ばす方法はある?
アゲハ蝶の寿命を伸ばす方法は、飼育下であれば
ポイント
・幼虫には餌をたっぷり与える
・成虫は広いスペースで生活させる
・成虫は羽が傷まないように注意する
このように健康的に過ごしやすい環境を整えてあげることが大切です。
また、日中は放し飼いにし、夜間は暗い場所に移してあげることでストレスを抑えることもできます。
地域でアゲハ蝶の寿命は異なる?
アゲハ蝶の寿命が地域により異なるとのデータは見つかっていません。
しかし、気温の関係から北海道と沖縄では越冬の期間なども異なると予想できます。
そのため、地域によりアゲハ蝶の平均寿命は異なる可能性はあるのではと考えられます。
まだアゲハ蝶の寿命には謎が多い
アゲハ蝶の寿命は、
ポイント
・種類
・越冬
・オスとメス
などにより異なる可能性があります。
また、地域により平均寿命も変わってくるのではと考えます。
まだまだアゲハ蝶の平均寿命については謎が多いため、また何か情報が見つかりましたら報告させていただきます。