てんとう虫に噛まれた、刺されたとの不安な声があります。
特に多いのは「黒いてんとう虫」に対する声ですが、毒があれば大変なことになります。
もしてんとう虫に毒があるとすれば、アナフィラキシーショックのような副作用も起きないかも不安ですよね。
種類により毒性も異なるのか気になるところです。
そこで注目すべきなのはてんとう虫が出す黄色の液体の安全性です。
また、ペットに対する危険性についてもご紹介していきます。
てんとう虫に噛まれると病気になる?
黒いてんとう虫に噛まれた、刺されたなどの声も少なくありませんが、その後体調が悪化したというニュースは聞いたことがないですよね。
「Allergy and Asthma Proceedings誌の記事」によると、てんとう虫は人間の既知の病気を媒介しないそうです。
つまり、てんとう虫があなたを噛んだりつまんだりしても、病気を広げることはありません。
また、テントウムシが家の中にいても、新たな病気を引き起こす可能性はありません。
唯一の問題は、アレルゲンになり得るということです。
参考記事:healthline
そのため、基本的にてんとう虫を素手で触っても安全性は高いということになります。
ただ、てんとう虫の液体が誤って口や目に入ったりすると安全とは言い切れません。
てんとう虫に毒はあるのか?
結論ですが、てんとう虫にも毒はあります。
てんとう虫を触っていると体の横から出す黄色の液体に含まれる「アルカロイド」という成分です。
参考記事:富山市科学博物館
鳥がてんとう虫を食べない理由もこの成分の苦みなどが関係しています。
また、多くのアルカロイドは他の動物に対しては有毒です。
人に対し有毒な物質なのか?
人に対しては死亡事故なども見つかっていませんが、アレルギー反応により何らかの症状が出る可能性はゼロとは言いきれません。
基本的には私も子供の頃からてんとう虫を素手で触り、黄色の液体を舐めてみたこともありますが、ただ苦いと感じただけで体調を崩しはしませんでした。
しかし、もちろん大量のてんとう虫を食べた場合には、何らかの体調不良を起こす可能性は高いです。
では、犬や猫などペットがてんとう虫を食べた場合は危険なのか?
ペットがてんとう虫を食べると危険?
大切な愛犬や愛猫がてんとう虫を食べた場合は危険なのか確認しておく必要があります。
てんとう虫は犬にとって有毒?
てんとう虫が犬を毒で侵すことは稀ですが、犬の胃腸管に悪影響を及ぼす可能性があります。
あなたの犬がてんとう虫を食べて注意すべき兆候はこちらです。
・嘔吐
・うんちができない(犬は硬い殻を消化できない)
・よだれ
・眠気
・動作の変化
・行動の変化あなたの犬が上記の症状のいずれかを示していることが心配な場合は、獣医師に連絡してください。
参考記事:american kennel clab
このように、犬がてんとう虫を食べた場合、黄色の液体による様々な副作用が報告されています。
猫の報告はないようですが、可能性は十分考えられるためペットに対してはてんとう虫の毒性も強く現れやすいといえます。
てんとう虫の種類で毒性は異なる
てんとう虫の種類で毒性が変わるのか気になるところです。
てんとう虫の種類によりカラーも黒、赤、黄色と様々ですが、食性や生息地域により異なります。
てんとう虫のカラーがカラフルな理由は、主に天敵から身を守るためのカモフラージュや警告の役割となります。
「Scientific ReportsTrusted Source誌に掲載された研究」では、数種類の色のてんとう虫に存在する「毒」リンパの量を検証した。
研究者たちは、色鮮やかなテントウムシほど毒が強いのは、その色彩が捕食者に対しテントウムシに手を出さないようにという広告のようなものだという説を検証した。
その結果、以下のようなことがわかった。
黒いてんとう虫:黒いテントウムシに小さな赤い斑点があるものはマツモムシと呼ばれる。有毒なてんとう虫の一種であり、アレルギー反応を引き起こす可能性がある。
茶色のてんとう虫:茶色のテントウムシはカラマツテントウムシである。このタイプのてんとう虫は、外敵から身を守るためにカモフラージュに頼っている。てんとう虫の中で最も毒性の低い種類である。
オレンジ色のてんとう虫:オレンジ色のテントウムシ(主にアジアに生息)は、体内に最も多くの毒素を持つ傾向がある。そのため、人間にとって最もアレルギーを起こしやすいと考えられる。
赤色のてんとう虫: 赤いテントウムシは捕食性が高く、自らを守ることができる傾向があります。赤色は鳥を含む多くの大型捕食者に対する抑止力になります。しかし、オレンジ色のてんとう虫ほど毒はありません。
参考記事:healthline
てんとう虫の毒性は人よりも犬に影響しやすい
てんとう虫は人に対し病気を媒介しない可能性が高いことが分かりました。
しかし、毒性はあるため誤って小さい子供が食べたりすれば副作用が起きる可能性はあります。
また、カラーの異なる種類により毒性は異なることも分かっているため、黒いてんとう虫やオレンジ色のてんとう虫が出す黄色の液体には注意が必要です。
愛犬が誤って食べてしまった場合は、よだれや嘔吐などの様子次第では病院に連れていったほうが良いです。