ヒキガエルの寿命は、平均で何年になるのか気になりますよね。
今回は、ヒキガエルの寿命について、
ポイント
・種類別で寿命は異なるのか?
・ギネス記録はいくつなのか?
・オタマジャクシの期間など一生の流れ
などについてもまとめましたので、参考にご覧ください。
ヒキガエルの平均寿命【種類別】
ヒキガエルの平均寿命についてですが、ネットでは様々な解説がされています。
様々な意見
・ニホンヒキガエルの平均寿命は、自然界で3~4年、飼育下では約10年
・オスが11年、メスが8年
・アズマヒキガエルの自然 環境下での最高寿命は8年
このように、種類や飼育下、野生下でもヒキガエルの平均寿命は異なると言われています。
野生下のヒキガエルに対する平均寿命を調査した記録としては、金沢大学の理学部に赴任されていた奥野先生がヒキガエルの寿命を観察する際の個体識別として指関節を切って識別し、約1500匹を調査したデータがあります。
この研究での最長寿命は11年だったと報告もされています。
※『金沢城のヒキガエル』より
ただ、ヒキガエルは種類により平均寿命は異なるため、まずはこちらから確認していきましょう。
ヒキガエルは世界で約600種類ほど確認されているため、今回は日本に生息している代表的な
ポイント
・ニホンヒキガエル
・アズマヒキガエル
・ナガレヒキガエル
・オオヒキガエル
・ミヤコヒキガエル
こちらに加え、代表的な外国産のヒキガエルの平均寿命も確認していきます。
ニホンヒキガエルの平均寿命
ニホンヒキガエルの平均寿命に関する情報は少なく、
野生下:約3~4年
飼育下:約10年
このように解説されています。
ニホンヒキガエルは、オタマジャクシから画像のような大人になり、交尾ができるようになるまでには約3年かかると言われています。
後半でも詳しく解説していきますが、野生下での生存率が平均寿命に大きく関係してきますが、詳しい研究記録も見つかっていないため、
注意
・何匹での平均寿命なのか?
・生後1年後の個体の平均寿命はいくつなのか?
※体も大きくなり生存率も上がるため
・生息地による違い
こちらも考慮して調査をしなければ、ニホンヒキガエルの平均寿命を出すことは難しいと言えます。
また、ニホンヒキガエルのサイズは約7~18cmと大型です。
ニホンヒキガエルよりも一回り小さいイエアメガエルの平均寿命が「約15~20年」と言われているため、ニホンヒキガエルの野生下での平均寿命がイエアメガエルより5年~10年ほど短いとは思えません。
⇒アマガエルの寿命について【ギネス記録や飼育状況】
※ただ、イエアメガエルは基本的に昼間は寝ているため、運動量はかなり少ない傾向にある
アズマヒキガエルの平均寿命
アズマヒキガエルの平均寿命ですが、野生下では最長約8年と言われています。
参考資料:ビジターセンター
カエル館・茶臼山高原両生類研究所(根羽村)の所長でもある熊谷聖秀さんによると、やはり平均的な寿命は約8年ほどとのことです。
飼育下では15年以上生きた記録も残っています。
参考記事:コエチカ
また、平均寿命としては、やはり野生下で約3~4年、さらに飼育下ではオスが10年、メスが8年との意見も見つかっています。
そのため、アズマヒキガエルの平均寿命も
野生下:約3~4年
飼育下:約8~10年
このようになると言われています。
ただ、こちらもアズマヒキガエルを何匹統計で記録されたものなのかなどの詳しいデータが見つかっていません。
天敵の多さや生存率、飼育下では15年以上生きている個体もいることなど、アズマヒキガエルの平均寿命についても不明点が多いように感じます。
我が家にもアズマヒキガエルが2匹いますが、次に解説しますミヤコヒキガエルよりも大人しく、じっとしている個体が多いように感じます。
ミヤコヒキガエルの平均寿命
ミヤコヒキガエルは宮古島や大東諸島に生息しているヒキガエルです。
我が家には7匹のミヤコヒキガエルがいますが、食用旺盛で活発な子が多いように感じます。
ミヤコヒキガエルの平均寿命も平均して約10年とされています。
野生下での違いなどは解説されていませんが、他の種類と比較をしても、やはり
野生下:約3~4年
飼育下:約10年
このようになると予想できますが、あくまでもネット上での意見となります。
ミヤコヒキガエルは温暖な地域に生息していることもあり、冬眠の期間やサイズも一回り小さいため、平均寿命はもっと短い可能性があります。
※野生下で天敵に見つかるリスクが増えるなど
ナガレヒキガエルの平均寿命
ナガレヒキガエルも日本に生息しているヒキガエルですが、比較的ヤフオクなどでも流通は少なく珍しい種類となります。
情報は少なく、「平均寿命約10年」としか解説がありません。
※2023年5月現在
ナガレヒキガエルの平均寿命についても、
野生下:約3~4年
飼育下:約10年
こちらになると予想されます。
オオヒキガエルの平均寿命
オオヒキガエルは、名前とは異なりサイズも雄は約9~12cm、メスが約9~15cmとニホンヒキガエルよりも小柄となります。
しかし、平均寿命は「約10~15年」とされているため、他の種類よりも長めですよね。
根拠はとくに見つかっていません。
野生下での平均寿命は「約5~10年」と解説もされているため、飼育下では他の種類よりもさらに長生きする可能性があります。
オオヒキガエルの場合は、
野生下:約5~10年
飼育下:約10~15年
このように飼育下では少し長めに予想しておきます。
ヨーロッパヒキガエルの平均寿命
ヨーロッパヒキガエルは、ヒキガエルの中でも長寿だと言われている種類です。
平均寿命は「約10~12年」とされているため、意外にもオオヒキガエルよりも短めです。
しかし、サイズは最大約20cmほどにもなるため、オオヒキガエルの平均寿命からも考慮すると、体の大きさから平均寿命はもっと長いのではと予想しています。
とはいえ、情報からヨーロッパヒキガエルの平均寿命も
野生下:約5~10年
飼育下:約10~12年
このようになるのではと感じています。
ミドリヒキガエルの平均寿命
ミドリヒキガエルは、ヨーロッパミドリヒキガエルやアメリカミドリヒキガエルなどに分かれますが、アメリカミドリヒキガエルの場合はサイズも約3~5cmと小型の種類となります。
平均寿命については、
野生下:約4年
飼育下:約10年
野生下での平均寿命が少し短いと言われています。
しかし、飼育下においては他の種類と同じ年数となるため、ここまでの調査では「ヒキガエルの平均寿命は約10年」という基準を参考にしているようにも感じます。
ヒキガエルの寿命【ギネス記録】
ヒキガエルの長寿記録は、ヨーロッパヒキガエルの最長36年との報告が多く見つかっています。
ただ、ギネスのサイトでは記録が見つかっていません。
参考サイト:Guinness World Records
とはいえ、東京都立大学のサイトなどでも「記録が見つかっている」と記載されていることもあり、事実である可能性が高いと言えます。
この個体は飼育下での寿命だと予想しますが、やはり他のヒキガエルの種類も飼育下だけでなく、野生下でももっと平均寿命は長い可能性がありますね!
ヒキガエルの寿命【飼育下と野生下の違い】
ヒキガエルの寿命は、飼育下と野生下で大きく異なると言えます。
主な要因として、
注意
・餌が豊富にあるか?
・天敵が多いか?
・環境は最適か?
など様々な条件が揃わなければ、野生下で何年も健康的に生き続けることは難しくなります。
明日には命を落とす可能性も十分にあります。
ヒキガエルが卵からオタマジャクシとなり、さらにカエルとなって1年以上生き続けられる数は、平均して全体の約3%とも言われています。
そのため、我が家でもヒキガエルのオタマジャクシを捕まえて飼育していますが、もし私が捕まえずに野生下の状況で育っていた場合、すべての個体が天敵に食べられて死んでいた可能性も十分考えられます。
このように考えると、ヒキガエルの飼育下での平均寿命が野生下の2倍以上長いことにも納得がいきますね。
また、ヒキガエルはオタマジャクシから上陸してカエルになった時のサイズはかなり小さめです。
※アズマヒキガエルの可能性あり
そのため、生後3年と体が成熟して大人になってからは生存率も大幅に上がると考えています。
TwitterなどのSNSでも、「毎年同じ子を庭で見る」との声も少なくありません。
ニホンヒキガエルの野生下での平均寿命については、細かく徹底した調査を行わなければ不明であり、生後1年を越えた個体の生存率なども考えると大規模な調査を行わなければ正確な数値を出すことも難しいと言えます。
ヒキガエルの飼育【寿命を伸ばす秘訣】
ヒキガエルは、野生下に対し飼育下ではかなり生存率も高まると言えます。
我が家のアズマヒキガエル達も数日に1度ミルワームやデュビア、コオロギをカルシウム粉にまぶして与えています。
水も毎日交換し、健康面にも配慮しているため餓死の心配は基本的になく、皮膚病のリスクも抑えています。
天敵もいないため、ヒキガエルの死因とされる飼育環境の変化やストレスによる拒食、糞詰まりなどに注意することが長寿の秘訣となってきます。
また、餌にジャイアントミルワームが良いとの意見もありますが、頭を潰してからあげなければ、ジャイアントミルワームの牙でヒキガエルがダメージを負い、命に関わる可能性もあるためご注意ください。
【経過報告】ヒキガエルの飼育結果
ここまでにご紹介もしてきましたが、我が家には、
アズマヒキガエル:2匹
ミヤコヒキガエル:7匹
ヒキガエルのオタマジャクシ(子ガエル):10匹
こちらが家族にいます。
改めて感じるのは、飼育下では安全が確保されていることです。
私達がヒキガエル飼育でできることは、
ポイント
・餌を与え忘れないこと
・最適な餌を与えること
・水換えも徹底すること
などになります。
子ガエルもオタマジャクシから順調に成長し、キイロショウジョウバエを美味しそうに食べています。
飼育下でのヒキガエルの平均寿命が約10年だとすれば、まだまだ長い付き合いになりますよね。
当サイトで今後の経過報告をしていきますので、これからも是非ご覧ください!
ヒキガエルの一生について
ヒキガエルの一生についてですが、
ヒキガエルの一生
①成熟したヒキガエルが交尾をして卵を産む
②卵からオタマジャクシが産まれる
③オタマジャクシからカエルになる
④大人のカエルとなり繁殖をする
このサイクルを繰り返し、次の世代に継がれていきます。
我が家のカエル達も繁殖をさせたいところですが、アズマヒキガエルは外来種ですからね。
ミヤコヒキガエル達が成熟した時、または大人のニホンヒキガエルを迎えた時に繁殖にもチャレンジしてみます。
ただ、子ガエルの餌の確保や世話もなかなか大変ですので、かなり忙しくなる覚悟が必要です。
ヒキガエルの寿命によくある【Q&A】
ヒキガエルの寿命によくある質問をまとめましたので、参考にご覧ください。
オスとメスで寿命は異なる?
ヒキガエルのオスとメスで寿命が異なるとの意見がありますが、この根拠については参考文献なども見つかりませんでした。
とはいえ、最近シュレーゲルアオガエルのメスを捕まえましたが、産卵後の個体の可能性が高く、翌日に亡くなりました。
産卵でエネルギーを消費するため、生存率はメスのほうが低いように感じます。
地域でヒキガエルの寿命は異なる?
ヒキガエルが生息するのは、本州と思われがちですが、実は北海道でも繁殖しています。
アズマヒキガエルは外来種となるため、注意書きが各地でされています。
気温や生態系などの関係で、実は北海道に生息するヒキガエルは冬眠に失敗する個体がかなり多いなどの事実があるかもしれません。
冬眠をさせないと長生きする?
飼育下では冬眠させないほうが良いと言われています。
その理由は、
注意
・温度管理が大変
・水分調整が難しい
・餌の消化がうまくできない
などとされています。
冬眠をすることで餓死するリスクなどもあるため、この点も考慮してヒキガエルは飼育下のほうが平均寿命が長いと考えられます。
ヒキガエルの寿命は謎に包まれている
ヒキガエルの寿命は、まだ根拠のあるデータが少ないように思えます。
そのため、平均寿命はもっと長い可能性もあり、種類により数年の違いがあることも否定できません。
ニホンヒキガエルは、長寿のヨーロッパヒキガエルとは近縁ではないと推測されていたりと、遺伝の関係なども影響してきそうですね。
我が家のヒキガエル達の経過報告もしていきますので、これからも当サイトを宜しくお願い致します。