コモドドラゴンは、人間を食べることもあるほど危険で大型のトカゲです。
世間では天敵はいないと言われていますが、この噂は事実なのか気になりますよね。
コモドドラゴンに勝てる天敵について映像と共にまとめましたので、参考にご覧ください。
コモドドラゴンの特徴
コモドドラゴンの特徴についてまとめていきます。
どのような習性があり、体長や体重なども把握することで、天敵についても予想ができます。
体長や体重
コモドドラゴンは、世界最大のトカゲです。
オス | メス | |
体長 | 約250cm | 約230cm |
体重 | 約70~100kg | 約65~80kg |
コモドドラゴンは大型の哺乳類も食べてしまうため、胃の内容物によって体重は大きく異なります。
また、最大全長は313cm、最大体重166kgの記録も残っています。
※セントルイス動物園の飼育個体にて
うちのカナヘビと比較をしても比にならないほどの大きさですね。
※15cmほど
生態
コモドドラゴンは、乾燥したサバンナや落葉樹林などに生息し、雨期には水辺でも活動します。
また、幼体は基本的に木の上で生活します。
朝方に日光浴をし、体温を上げてから活動を開始するため、カナヘビやニホントカゲと生態は似ていますね。
また、水深4メートルを潜った例もあるほど泳ぎは得意です。
毒の強さや成分
コモドドラゴンの毒性については、通説では「口内で増殖している細菌が毒性をもち、敗血症を起こして獲物が死ぬ」と言われていました。
私もこのように認識していましたが、オーストラリアのメルボルン大学の研究チームによると、世界で最も協力な毒性をもつナイリクタイパンに劣らないほどの毒性(ヘモトキシン)をもつことが判明しています。
また、ヘビの毒管は通常1本で構成されていますが、コモドオオトカゲの場合は複数の歯の間に毒管が配置されています。
そのため、コモドドラゴンの場合はヘビとは異なり、噛みついて引っ張るようにして傷口に毒を注入するようにして獲物を仕留めます。
参考記事:ナショジオ
抗生物質の発見
毒性をもつコモドドラゴンがなぜ毒におかされないのか研究したチームによると、コモドドラゴンの血液成分から抗酸化作用と治癒効果が発見されています。
コモドドラゴンの血液に含まれる抗菌ペプチドを参考に、別のペプチド「DRGN-1」を人工的に作成し、マウスの皮膚に傷をつけて細菌に感染させ、このDRGN-1がその細菌を破壊し皮膚の治癒が進行していることも判明しています。
ということは、天敵から細菌を傷口に移されても命に別状はないということですね。
※細菌の種類にもよる
コモドドラゴンの天敵【一覧】
では、コモドドラゴンの天敵にはどのような動物がいるのかまとめていきます。
主な天敵はこちらになります。
コモドドラゴンの天敵
・コモドドラゴン(共食い)
・人間
・ワニ
・ヘビ
・ネコ科動物
コモドドラゴン【共食い】
コモドドラゴンは共食いをする生き物です。
そのため、天敵にはコモドドラゴンも含まれます。
例えば、コモドドラゴンの子供は大人やその他の天敵に食べられないよう木の上で生活します。
コモドドラゴンの死体が落ちていれば、空腹時には丸飲みすることも珍しくありません。
人間
コモドドラゴンの天敵は人間も含まれます。
むしろ人間が最大の天敵と言っても過言ではありません。
コモドドラゴンは、研究や繁殖以外での輸出は規制されています。
しかし、密漁により個体数も減少しており、2016年から合計41匹を密売したとして、密漁者など犯罪組織の5人が天然資源保護法違反の容疑で逮捕されています。
参考記事:じゃかるた新聞
コモドドラゴンを海外に売ると5億ルピアにもなるため、密漁者のターゲットになっています。
※5億ルピアは日本円で約500万円
また、インドネシアなどでコモドドラゴンが食べられているとの報告は、現在見つかっていません。
ワニ
ワニもコモドドラゴンの天敵に含まれます。
ワニの噛む力は1トンを越えるため、コモドドラゴンでも致命傷になります。
また、ワニがコモドドラゴンの卵を食べる目的で襲うことも知られています。
他にも、まだ報告されていないだけで子供のコモドドラゴンであれば、鳥や肉食動物に襲われて食べられている可能性は十分にあります。
最強と言われるコモドドラゴンでも、私達が予想する以上の天敵がいると予想できます。
ヘビ
こちらの動画を確認すると、ニシキヘビのような大型のヘビがコモドドラゴンに襲いかかっています。
このように、コモドドラゴンのサイズによっては絞め殺されてしまう可能性は十分にあります。
実際にヘビがコモドドラゴンを丸飲みにする様子は確認とれていませんが、野生下では普通に起きているかもしれません。
ネコ科動物
先ほどの動画にヒョウのようなネコ科動物がコモドドラゴンを捕まえている様子が撮影されています。
コモドドラゴンではなく別の種類のトカゲである可能性もありますが、ネコ科動物にとってトカゲも補食の対象であるため、とくに子供のコモドドラゴンにとっては天敵となるでしょう。
コモドドラゴンVS野生動物
コモドドラゴンは生息地が限られるため、実際にコモドドラゴンが補食している野生動物も含め映像と共にご覧ください。
VSトラ
トラとコモドドラゴンはどちらが強いのか気になる声はたくさんあります。
しかし、さすがのトラでもコモドドラゴンが相手では命がけの戦いになります。
やはりコモドドラゴンに噛まれて毒を注入されては、なんとか戦いに勝てたとしても毒によって命を落とします。
VS鹿
コモドドラゴンが食べる野生動物の1つが鹿です。
YouTubeでもよく投稿されていますが、生きたまま内蔵を食べられるため弱肉強食の世界ではありますが、見ていて辛いものがあります。
※閲覧注意
VS猿
猿もコモドドラゴン相手では太刀打ちできません。
噛まれて毒を注入され、そのまま丸飲みにして食べられてしまいます。
VSイノシン
イノシンもコモドドラゴンにとっては格好の餌です。
子供のイノシンであれば、やはり簡単に丸飲みしてしまいます。
VSライオン
コモドドラゴンの生息域にライオンが生息していないため、2種が命を奪い合うことはありませんが、仮に戦った場合はライオンが命を落とす可能性も十分にあると言えます。
ライオンがコモドドラゴンに噛まれることなく倒すことができ、死骸を食べなければライオンが勝ちますが、コモドドラゴンは大型で俊敏性もあるため、ライオンにとっては天敵となるはずです。
VSコウモリ
コウモリがコモドドラゴンに勝てる可能性は低いと言えますが、コウモリは様々な病原菌をもっています。
そのため、コモドドラゴンがコウモリを食べてABL感染症などを起こし、後々体調不良を起こし死亡する可能性はゼロではない可能性もありますが、抗体があるため餌として襲っているとも考えられます。
VS熊
コモドドラゴンと熊が対決している映像はなく、さすがにコモドドラゴンでも熊には勝てないのではと予想されますが、そんなことはありません。
やはりホッキョクグマやグリズリーでも毒を注入されては身動きもとれなくなり、次第にはコモドドラゴンの群れに襲われて食べられてしまうでしょう。
※あくまでも私の予測となります
コモドドラゴンは人間も食べる【事例】
コモドドラゴンにより人間が襲われて死者が出た事例は少なくありません。
保護区のコモド国立公園でも1974年から2012年までに24件襲われた報告があり、そのうち5名が亡くなっています。
果物を狩りにきていた男性が襲われ死亡し、体を数分で食い裂かれていた事例もあります。
コモドドラゴンは生きた猿や水牛なども食べることから、人間の子供であれば簡単に丸飲みしてしまいます。
コモドドラゴンによくある【Q&A】
コモドドラゴンに対しよくある質問をまとめましたので、参考にご覧ください。
大人のコモドドラゴンに天敵はいない?
コモドドラゴンの天敵については、基本的に子供が対象となります。
大人のコモドドラゴンは世界最大のトカゲであり、最大3メートルにも成長します。
大変危険な毒性もあることから、大人のコモドドラゴンにとって天敵はほとんどいないと言えます。
インドネシアに生息する野生動物で勝てるとすれば、大型のワニやニシキヘビくらいでしょう。
コモドドラゴンの寿命は何年?
コモドドラゴンの寿命は、
オス:約60年
メス:約40年
このように他の動物よりも長寿です。
メスは出産の負担が大きいことから、オスよりも寿命が短いと言われています。
なぜ最強生物なのに絶命危惧種なのか?
コモドドラゴンは、温暖化による海面上昇の影響により生息域が縮小し、個体数が減少していると言われています。
今後40~50年でさらに30%の生息域が減少するとも言われているため、コモドドラゴンの生息数も減少する可能性が考えられます。
しかし、英科雑誌のネイチャーにおいて、イギリスの動物園(2ヶ所)で飼育されているメスのコモドドラゴンが、オスとの交尾なしに卵を産み、子供が産まれたと報告されました。
※アメリカと動物園でも3匹生まれている
⇒CNN
カマキリのように一度の交尾で体内の受精嚢に精子を溜めて使い分ける話も聞いたことがないため、コモドドラゴンは単為生殖ができる可能性が考えられます。
しかし、生息地が限られていては、個体数にも限りがあります。
コモドドラゴンは泳ぐことができるため生息地を拡大できるのではと疑問も生まれますが、コモドドラゴンは地元が好きだと言われており、研究結果によれば生まれた土地から出ていかないことも分かっています。
参考記事:ナショジオ
実験で別の島に連れていかれた個体が海を渡らずに留まったことから、海を泳ぐリスクを優先に避けたのではとも考えられています。
そのため、意図的に人間がコモドドラゴンが生息しやすい環境の土地へ放さない限り、コモドドラゴン達は生息範囲を拡大していかないということでもあります。
中には1日10キロほど移動する個体もいることから、コモドドラゴンがアメリカやアフリカ、中国などに生息していたとすれば、個体数を増やし、他の動物や人間への被害も拡大していたと予想できますね。
コモドドラゴンとコモドオオトカゲの違い
「コモドドラゴンとコモドオオトカゲの違いは何か?」について気になる声が多い状況ですが、どちらも同じです。
コモドオオトカゲ(Varanus komodoensis)であり、別名コモドドラゴンと呼ばれています。
知人は昔「コドモドラゴン」と呼んでいましたが、これは愛嬌ということで流しましょう。
コモドドラゴンは人間でも勝てない
コモドドラゴンの天敵には、意外とワニやヘビなども含まれます。
しかし、それは子供のコモドドラゴンや天敵のサイズ、戦況にもよります。
人間も密漁でコモドドラゴンを密売しており天敵だと言えますが、マンツーマンで戦えと言われたら誰にも勝てる保証はありません。
例えボブサップでも一度噛まれたら致命傷になります。
コモドドラゴンがライオンや熊、トラと戦ったとすれば結果は誰にも予想はできませんが、やはりどんな凶暴な野生動物でも、協力な毒をもつコモドドラゴンに100%勝てる保証はないと言えます。