金魚の稚魚が産まれたけど死ぬ原因は何か気になりますよね。
私が1ヶ月で95%以上の生存率を維持した育て方を公開します。
・餌はいつからあげるのか?
・水換えのタイミングはどうすれば良いのか?
・色変わりのタイミング
など、様々な疑問を解決していきましょう!
金魚の稚魚が産まれたきっかけ
私が初めて金魚の繁殖を目にしたのは、自宅で飼育していた「コメットのメス」の水槽に「たまさばのオス」を追加した翌日でした。
・環境が変わったタイミング
・繁殖に最適な4月
・産卵の準備
などが整っていたため、まさか新しい家族を迎えた翌日に産卵が始まるとはまったく予想していませんでした。
しかも水草も少なく、下に砂利を敷いていたため底に卵を産み付ける行動をとっていました。
※後々水換えに苦労するためおすすめできない
では、金魚の稚魚が産まれた日の様子から生存率95%以上を維持した飼育の流れを解説していきます。
金魚の稚魚の育て方【1ヶ月の生存率95%以上】
金魚の稚魚の育て方を成長記録として解説していきます。
孵化してから2ヶ月経ちましたが、1ヶ月までの生存率は95%を越えています。
ただ、1ヶ月以降は生存率が少し下がりました。
その理由は水質管理や餌不足ではなく「共食い」ですので、そちらも注意点として解説していきます。
金魚の産卵から孵化まで
金魚の産卵が終わり、稚魚が産まれたのは「産卵から2日以降」でした。
この時点で水はオスの精子が混じり白く白濁していたため、慎重に砂利を救わないように水換えを行いました。
みんな動かず壁に捕まっている状態です。
注意点①餌やりはまだ我慢
この時点ではヨークサックから栄養を補給できるので、餌やりは必要ありません。
というよりも、餌やりをすると水質悪化に繋がるため控えるべきです。
孵化から泳ぎ始める【餌はこのタイミング】
金魚の稚魚が「孵化してから2、3日」ほどすると、横泳ぎし始める個体がチラホラと出てきます。
餌はいつから与えるべきか気になる方も多いですが、この時点から餌やりの開始です!
餌は「粉末ではなくブラインシュリンプ」が理想的です。
※ミジンコでも良いが、サイズや仕入れ、維持も手間となりやすい
ブラインシュリンプをペットボトルで孵化させ、横泳ぎしている稚魚の割合に合わせ与えます。
※塩分濃度はペットボトル1リットルに対し大さじ1ほど
金魚の稚魚がまだ壁に張り付いている割合が多ければ底にブラインシュリンプの死骸が溜まるので、5、6時間ほどして様子を見ながら取り除きましょう!
※水質管理のため
ブラインシュリンプを食べた個体は、このようにお腹がオレンジ色に変わります。
※少し大きくなれば一目で分かります
ここでほとんどの個体がこの状態になっていれば、死ぬ確率はかなり下がります。
金魚の稚魚が孵化してから1週間後
金魚の稚魚が孵化してから1週間も経てば、ほとんどの稚魚は元気に横泳ぎをします。
ブラインシュリンプを与えると、まだ小さい体ながら一生懸命食べようとしています。
しっかりブラインシュリンプを食べられる個体がほとんどになるため、安心して管理しやすくもなってきます。
この餌やりを1日2回~3回繰り返していく流れとなります。
ただ、水替えは1/3ではなく全換えするようにしていますが、その影響で死んでしまう稚魚よりも水替えを少ない量に抑えた時のほうが多い傾向にありました。
※室内で飼育した場合
ただ、1日に多くても5匹程度ですので、YouTubeや記事で見かける「1日で20匹、30匹死ぬ」ようなことは起きていません。
金魚の稚魚が孵化してから2~3週間後
2~3週間経つとサイズも一回り大きくなります。
少しずつ個体差も出てきますが、まだ共食いはしている様子もありません。
これまで通り水は全換えし、餌の頻度もブラインシュリンプを毎日2~3回与え続けていますので、孵化から1週間以内よりも死ぬ個体は少なくなってきました。
金魚の稚魚が孵化してから1ヶ月後
稚魚が孵化してから1ヶ月経つと、さらにサイズも一回り大きくなります。
そして、個体差はさらに目に見えて分かるようになります。
私は水槽を
・室内(砂利なし)
・室内(砂利あり)
・屋外2つ(グリーンウォーター)
この3パターンで飼育しています。
※どれも生存率は高い状況
そして、室内の水槽2つではそれぞれ「ボス」が存在するのか、1つの水槽に対し通常の10倍のサイズはある個体が1匹ずつ出てきました。
注意点②共食いが始まる
観察していると、この大きい稚魚が小さい稚魚をくわえている姿が確認できました。
ブラインシュリンプを大量に与えてから数時間後には、このように大きい個体が小さい個体を追いかけ回す様子が確認できます。
金魚の稚魚はかなりの確率で共食いをしますので、より多くの稚魚を成長させるためには選別もしていく必要があります。
金魚の稚魚が孵化してから2ヶ月後
孵化から2ヶ月が経過すると、個体差は明らかです。
10倍では済まないほどの差が出ていますね。
小さい個体はさらに分けて飼育していますが、大きい個体だけを分けなければ共食いは止まりませんでした。
金魚の稚魚の餌やり【まとめ】
金魚の稚魚は育て方について成長と共に解説してきました。
餌やりについて分かりやすく整理したいですよね。
「孵化から2ヶ月後まで」はこのような形で問題ありませんでした。
餌やりの頻度:2~3回/日
餌の種類:ブラインシュリンプ
ブラインシュリンプはいつまで?
ブラインシュリンプは2ヶ月以内でもまだ小さい個体がいます。
かなり大きく成長した個体はメダカの餌も食べることができます。
稚魚用の粉末タイプの餌も食べてくれますが、食べてから吐き出す個体もいるため餓死する可能性が高くなるのではと感じます。
私はブラインシュリンプのほうが明らかに食い付きが良いので、大きくなるまではブラインシュリンプを与えるようにしています。
生存率はそのほうが明らかに高いです。
ただ、「早めに粉末タイプに切り替えないと粉末タイプの餌を食べなくなる」との意見もありますが、大きくなれば金魚用の餌も食べてくれるので、小さいうちはブラインシュリンプが無難で、動きもあるため食い付きは相変わらず良いです。
冷凍のブラインシュリンプでも良い?
冷凍のブラインシュリンプでも問題なく食べてくれます。
ただ、動きがないため食い付きは少し悪いように感じます。
そのため、エアレーションで下に溜まりにくいようにするなど工夫をすると良いです。
下に溜まったブラインシュリンプを食べる個体と、上に溜まったブラインシュリンプを狙う個体もいます。
冷凍のブラインシュリンプでは上にいる個体が十分に食事できない可能性が高まると感じたため、毎回孵化させるようにしています。
常温に戻して与えることも注意されたほうが良いです。
餌の種類は赤虫、ミジンコでも良い?
赤虫でも良いのではと感じると思います。
ただ、赤虫は思ったよりサイズが大きいため、孵化してから数日後の稚魚の口には入りません。
また、ミジンコも良い餌として有名です。
私はホームセンターや通販で手軽に手にはいるブラインシュリンプの卵のほうが使い勝手も良いので、ミジンコは試していませんが、小さいサイズのミジンコなら問題なく餌として活用できると言われています。
金魚の稚魚の水換え【まとめ】
金魚の稚魚の水換えは「全換え」が良いと多くの専門家が解説しています。
私も生後1ヶ月まではほぼ毎日全換えしていました。
ただ、その中で気付いた点もありますのでご確認ください。
室内で飼育する場合
室内で飼育する場合、このように水草(ウィローモス)を少し入れるようにしていました。
その結果、ウィローモスを入れることで食べ残しや糞が底に残りづらくなりました。
掃除をするとウィローモスに糞などが付着しているため、汚れが全体に舞いづらくなりました。
水の白濁もしづらくなったこともあり、水換えの頻度を3日に1度まで減らしましたが、生存率は特に変わっていません。
また、砂利だけを敷いた場合も汚れが砂利に溜まりやすくなりますが、ブラインシュリンプを与える際に水の白濁はしやすかったです。
ただ、ウィローモスを追加してからは、やはり水も安定しやすくなったため、金魚の稚魚が孵化してから1ヶ月以降は「3日に1度1/3程度換える」ようにしています。
死んだ個体も1ヶ月~2ヶ月目まで1匹も確認とれていません。
屋外で飼育する場合
屋外で飼育する場合、日光に当てると水がグリーンウォーターになります。
死んでいる個体も見あたらないため、水が減ったらカルキ抜きした水を追加する程度で元気にブラインシュリンプも食べ成長していました。
ただ、屋外では水が蒸発します。
水の量にもよりますが、数日でも半分ほどまで減ります。
また、雨の日には容器から水が溢れるほど溜まりますので、上に水が溜まらないように板を置くなど対策をしておくと良いです。
金魚の稚魚が死ぬ原因【まとめ】
金魚の稚魚が死ぬ原因は様々です。
私が飼育してきた中で、主にこの3つだと感じています。
①餓死
②水質の悪化
③共食い
原因①「餓死」
ブラインシュリンプの孵化が間に合わなかった場合、稚魚には十分な餌を与えることができません。
粉末タイプの餌を与えておくに越したことはありませんが、食べられていない個体も想像より少ない可能性はあります。
やはり動く餌でなければ餌として判別もしづらいため、粉末タイプの餌が目の前を落ちている状況でも食いつかない様子を何度も確認できています。
次の餌に間に合うように、ブラインシュリンプの準備をするようにご注意下さい。
旅行など予定がある場合は冷凍させておくのもポイントです。
原因②水質の悪化
水質の悪化も金魚の稚魚が死ぬ原因です。
「水の全換えは稚魚にもダメージを与えるから怖い」という気持ちは凄く分かります。
ただ、網で掬ったからほとんどの個体が死ぬことはありませんでした。
※すぐに移してあげれば問題ないことがほとんど
ただ、網の場合は中に残って気付かない個体もいるため、私は100均のこちらの網を使っていました。
網が張っているので稚魚が上に乗る形になり、そのまますぐに移すことができます。
この網にしてから水の全換えも楽で助かっています!
原因③共食い
こちらも孵化から1ヶ月ほど経過すると大きい個体が小さい個体を追いかける様子が確認できるようになります。
この行動が始まると、気付かないうちに共食いは起こっている可能性が高いです。
・大きい個体を分ける
・餌の頻度を増やす
・小さい個体を分ける
などの対策で対応すると良いですが、餌の頻度を増やすよりも個体を選別して分けるほうが無難です。
金魚の稚魚【Q&A】
金魚の稚魚に対しよくある質問をまとめました。
こちらもあくまで私が経験、勉強してきた中での意見ですが、参考になれば幸いです。
エアレーションがないと死ぬ噂は本当?
金魚の稚魚に対しエアレーションの問題は気になりますよね。
私は室内で飼育する際には、「必ず」エアレーションは入れるようにしています。
無しでも水を毎日全換えすれば問題ないですが、やはり水中の酸素を取り入れて生きる生物です。
酸欠になれば死ぬ確率もあがるため、エアレーションがあって損はないです。
結果として、ほとんどの稚魚が生存しています。
ただ、金魚の稚魚が孵化してから1週間、2週間では泳ぎもまだ上手ではないので、エアレーションはかなり弱めにしたほうが良いです。
私はかなり弱めに設定しています。
※10~20の気泡が出る程度
エアレーションの調整は、このような道具を使用すると便利ですよ!
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最適な温度は何度?
最適な温度は20℃~25℃前後であれば問題ありません。
なぜなら金魚が春に産卵し、そのまま自然下で成長する場合はもっと水温は低いです。
日中と夜間ではさらに水温にも差が出ます。
私は室内で温度調整をしたことはありません。
季節の温度に任せ、そのまま餌や水質管理のほうを徹底しています。
親と稚魚を一緒にするのは?
親と稚魚は隔離しなければいけません。
自然下では広いスペースがあるため、親も広々と泳ぎ回り餌を探します。
しかし、室内の30cm水槽で金魚の親と稚魚を一緒に育てた場合、
・親が稚魚を食べてしまう
・ブラインシュリンプを稚魚が食べづらくなる
・親が泳ぎ回ることで稚魚にも悪影響を与えやすい
・水換えをやりづらい
など、様々な問題が出てきます。
金魚の稚魚が色変わりしない?
今回のお話は金魚の稚魚が孵化してから2ヶ月までの解説となりますので、ご了承ください。
※画像を用意できなかったため
色変わりするのは、かなり個体差があると感じています。
今回の繁殖は、
・コメットのイエロー
・たまさばのサクラ柄
この子達の産卵です。
始めは砂利の関係で黒い砂利の個体は色が黒くなりやすいと感じていましたが、2ヶ月経過して砂利なしの個体も少し黒みをおびてきました。
こちらはまたさらに色変わりした後にご報告させていただきますね!
水槽のサイズはどのくらい?
水槽のサイズは大きすぎず、小さすぎずが理想です。
ただ、60cm水槽の場合は1000匹ほどの稚魚を入れても水質は安定しやすくなりますが、水の全換えを毎日するのは大変過ぎます。
私のおすすめは30cm~45cm水槽を2つ用意して、毎日片方に水を溜めて稚魚だけを移す形が効率的です。
稚魚をバケツに移してから水槽を洗い、水を溜めてからでは稚魚にも負担ですよね。
また、カルキについては水道水でも良いとな意見もありますが、私はバケツに汲み置きし、日の当たる場所に2~3日置いています。
これをそのまま空いた水槽に入れ、稚魚とウィローモスを移しての繰り返しですね!
金魚の稚魚を元気に成長させよう!
金魚の稚魚が死ぬ原因や生存率を上げたコツについて解説してきました。
水換えや餌やりなど育て方も難しいと思われがちですが、
ポイント
・1ヶ月目まではできれば毎日全換えする
※ウィローモスを入れると水質が安定しやすくなるため頻度を下げても良い
・餌は1日2~3回ブラインシュリンプをわかせて与える
こちらを徹底するだけで生存率は高まります。
水が白く白濁してきたら全換えしたほうが良いです。
以上となります!
あくまで私のやり方ですが、もし金魚の稚魚を死なせてしまう場合は生存率もかなり高まりますので試してみてください!