たんぱく質も豊富で注目されている昆虫食ですが、「危険だ」「安全ではない」との声も少なくありません。
実際に昆虫を食べて死亡した事例があるのをご存知でしょうか?
今回は、他にも
ポイント
・なかなか普及しない理由
・昆虫食のデメリット
・昆虫食の市場や将来性
こちらについてもまとめていますので、参考にご覧ください!
昆虫食の歴史
昆虫食の歴史は、私達が予想するよりも長い歴史があります。
日本でもイナゴの佃煮は有名ですよね!
スーパーでも並ぶことがあり、私達ともっとも身近な昆虫食とも言えます。
日本における昆虫食の歴史をたどると、縄文時代での記録は残っておらず、日本最古の薬物辞典「本草和名」にイナゴが薬用として食されていたと記録が残っています。
しかし、世界的にみると人類が二足歩行を始めたヒューマンコプロライトの糞の化石から昆虫が発見されているため、かなり昆虫食の歴史は古いと言えます。
日本でも化石がまだ発見されていないだけであり、もしかすると同様に昆虫を食べてたんぱく質などの栄養を摂取していた可能性はあるのではと感じます。
しかし、現在は昆虫食が危険な印象をもつ方が多くみえます。
その理由の1つは「安全性」です。
実際に昆虫を食べて死亡した事例が多く報告されているため、いくつかご紹介していきます。
昆虫食を食べて死亡した事例【7選】
昆虫食などを食べて死亡した事例は意外と多くありません。
なぜなら、現在昆虫食として販売されている商品は安全性も高く、海外では一般的な食材として流通しています。
bugoomさんのような販売店によっては厚生労働省の検疫所に食品等輸入届出書を提出して許可もしっかりと得ています。
ただ、昆虫には危険な食べ方があり、その食べ方により死亡した事例が世界でも確認されています。
それでは、実際に昆虫を食べて死亡した事例をご紹介していきます。
バッタを食べて胃腸障害を起こし死亡
2世紀のエチオピアでは、バッタを塩漬けにして食べていたと言われています。
しかし、バッタの脚は固く消化されずに便として出やすいため、胃腸を傷つけて胃腸障害を起こしやすく、実際に死亡した例もあるとのことです。
そのため、バッタを現在も食べる文化はあり、日本でも昆虫食としてバッタも食べられていますが、脚は特に注意して食べる必要があります。
昆虫を食べ過ぎたことによる窒息死
2012年にアメリカフロリダ州で行われた「生きた昆虫の早食い対決」において、ゴキブリ部門で優勝した男性が嘔吐し、病院に搬送されましたが亡くなりました。
原因は食中毒でもなく、昆虫を食べ過ぎたことによる窒息死だと結論付けられました。
この男性はゴキブリ部門に出場する前にも予選のミルワームや別のスズメガの仲間の幼虫部門にも参加していたようです。
ゴキブリがお腹の中で繁殖したからだとデマも流れましたが、ゴキブリが胃液の中で繁殖まで行えるとは考えづらいです。
昆虫の大食い大会に出場して死亡
こちらは友人のために昆虫の大食い大会に出場し、死亡した事例となります。
Aさんの友人は爬虫類が好きで、ある昆虫の大食い大会で優勝するとニシキヘビが貰えるとの話を聞き出場することにしました。
1回戦目は生きたミミズ、2回戦目はヤスデ、決勝戦はゴキブリであり、Aさんは見事優勝を果たしましたが、先ほどの事例のようにその後に体調を崩し病院へ搬送され死亡しました。
原因はゴキブリによるアレルギー反応の可能性が高いとのことです。
ナメクジを生で食べて昏睡後に死亡
ナメクジは昆虫ではなく軟体動物ですが、昆虫食と間違える方も多いため紹介させていただきます。
これはオーストラリアのシドニーで起きた事例です。
仲間内で飲んでいる最中に1匹のナメクジが現れ、ふざけて生のナメクジをそのまま飲み込んだ当時19歳のバラードさんは、その後両足に激しい痛みと共に全身に力が入らなくなり、1年以上も昏睡状態に陥り、全身が麻痺して死亡しました。
死亡した原因は、ナメクジに寄生していた広東住血線虫だと言われています。
ナメクジの粘液には寄生虫が潜んでいると言われているため、生で食べるのは危険な行為であることがこの事例からも分かります。
この広東住血線虫は、元々ネズミの肺に寄生しており、寄生されたネズミの糞に混じり、その糞を食べたナメクジやカタツムリ、カニ、エビなどにも寄生します。
そのため、淡水のカニやエビも生で食べるのはリスクが高いということになります。
参考記事:CNN
カタツムリを食べて髄膜炎を発症後に死亡
こちらも軟体動物ではありますが、カタツムリを食べて死亡した事例の1つとなります。
ベトナムのホーチミンでカタツムリを食べた当時47歳の女性Nさんが髄膜炎を発症して死亡した事例です。
なぜNさんがカタツムリを食べたのか?
Nさんは当時胃痛に2年ほど悩まされており、この胃痛に対しカタツムリが効くとアドバイスされたことで食べる決意をしたそうです。
しかし、カタツムリを食べた後に頭痛がひどくなり意識を失ったまま病院へ搬送されましたが、髄膜炎を発症して死亡しました。
カタツムリにもナメクジと同様に寄生虫が粘液などに寄生しているため、食用で食べる際には正しい処理と知識がなければ危険です。
別件でもカタツムリを食べた方が重度の麻痺を後遺症として残しているとの情報もあるほどです。
参考記事:VIETJO
セミの幼虫を食べて死亡
ベトナムのビンフオック省において、スティエン族の男性が友人とカシューナッツ農園で捕まえたセミの幼虫を摘まみに飲んでいました。
しかし、それから1時間ほどして嘔吐や痙攣を起こし、3人とも病院に搬送され集中治療を受けましたが、1名が死亡しました。
※2名は回復した
今回の原因は、セミの幼虫に寄生していた毒キノコが原因だったと考えられています。
参考記事:VIETJO
ムカデを生で食べて死亡
タイのムアンコーンケーンでムカデを生で食べた男性が死亡しています。
友人の前でムカデを生きたまま食べ、わずか10分で失神して死亡したようです。
彼は過去にも同じように生でムカデを食べ、その時には特に問題がなかったことでムカデの毒に対する耐性があると友人に自慢するように語っていたとのことです。
しかし、検死によるとムカデに噛まれた毒により心臓発作を起こしたことが死亡原因だとされています。
昆虫を危険な食べ方をする番組には要注意?
※サバイバルの知識を教えてもらえるおすすめのチャンネルではあります(かなり面白い)
海外では意外な昆虫を食べる習慣があり、安全性の保証がない昆虫を食べて死亡例も出ています。
また、YouTubeのネタとしてムカデやヤモリを食べて死亡した事例などもあり、視聴数を稼ぐために大変危険な企画を立てる方がみえます。
昆虫には予想外の寄生虫が体内に潜んでいる可能性があり、サバイバルチャンネルでは生で食べたり、日本のテレビ番組でもカタツムリを生で食べている光景を目にします。
これを真似した方が今回ご紹介したように死亡する可能性も十分に考えられるため、注意は必要です。
ただ、国内で販売されている昆虫食は安全性も高く、栄養も豊富なため未来の食材としても注目され始めています。
食糧難に陥っている国も多いため、昆虫食が普及することで栄養失調による死亡率を下げる手助けにもなる可能性があります。
昆虫食の市場規模【将来性】
昆虫食の市場規模にどのような変化が起きているのか気になりますよね。
TPCマーケティングリサーチによると、2022年の昆虫食市場は、2021年に比べて37%増の14.8億円になる見込みであると報告されています。
2021年の市場規模は、2020年に比べて61%増の10.8億円と年々増加傾向にあります。
この引き金となったのは、2020年に発売された「コオロギせんべい」が話題となったことだと言われています。
また、有名YouTuberやインフルエンサーが紹介することで認知されていることも関係していると思われます。
そのため、昆虫食の将来性は、2023年、2024年と年々増加していくのではと予想できます。
2030年には、世界人口の約8%が飢餓に直面するとも言われており、この問題に昆虫が注目されています。
参考記事:文春オンライン
とはいえ、まだまだ受け入れられていないのは現状です。
昆虫食が普及しない理由は「気持ち悪い」から?
あなたの知り合いに「最近、昆虫食べた?」と聞けば、ほぼ100%「食べない」と答えるでしょう。
私の周りでも10人に聞いた結果、10人が「食べない」と答えました。
コオロギやミルワームなどを食べる方も増える中、やはり昆虫食が普及しない理由として、
注意
・昆虫食は危険だと聞いた
・見た目が気持ち悪い
・寄生虫とかヤバそう
と悪いイメージをもたれているのは事実だと言えます。
昆虫食が普及しない理由は、やはり危険性や見た目の気持ち悪さが主な理由です。
一般的にスーパーで見かける機会もなく、興味本意で通販などで購入することはあっても、粉末かそのままの状態でフリーズドライしたものが主流ですよね。
カブトムシは味も悪く苦手な方も多かったりと、ネタとして扱われていることも普及しない原因だと予想できます。
私自身、もっと美味しく料理すれば食べられるのではと考え始めているため、また検証した際には当サイト、またはYouTubeでご紹介していきますね!
昆虫食のメリット
昆虫を食べて死者も出ていることから、寄生虫がいたりと危険なイメージをもたれています。
しかし、昆虫食には環境問題や栄養成分など牛肉や豚肉と比べても様々なメリットがあります。
ポイント
・環境に優しい
・栄養バランスが良い
・繁殖させやすい
・加工しやすい
・散歩がてら捕まれやすい
環境に優しい
昆虫は環境に優しいと言われています。
その主な例として、牛のげっぷには、温室効果ガスの原因でもあるメタンガスが含まれています。
このメタンガスは総排出量の約4%と言われており、牛のげっぷが温暖化の原因になっていることは明らかです。
参考記事:テレ朝ニュース
また、昆虫で1kgのたんぱく質を確保するには、牛の場合、昆虫の数千倍もの水が必要になってきます。
他にも飼料なども必要になるため、昆虫は環境に優しいと言えますね。
栄養バランスが良い
昆虫食と言えば「たんぱく質」ですよね!
筋トレにも良いと注目されています。
私も気になっている粉末コオロギのプロテインです。
|
コオロギは高たんぱく質なため、粉末にして様々な食品にパウダーを追加して健康補助食品として利用することができます。
また、意外と知られていないのは、食物繊維やマグネシウム、鉄分、亜鉛などの成分も含まれていることです。
※昆虫の種類による
このように、栄養バランスも良い食材だと言えます。
繁殖させやすい
昆虫食のメリットは、やはり繁殖のしやすさです。
コオロギの場合、水や飼料を確保し、産卵用の土などを入れておけば、メスが産卵菅を突き刺して卵を産みます。
副業にしている方も多いため、手軽に増やしやすい昆虫だと言えます。
カブトムシなどは繁殖にも時間がかかるため、昆虫の中でも一部に限られるメリットではありますが、栄養価の高いコオロギを繁殖させやすいことは大きなメリットだと言えます。
さらに牛や豚のように広いスペースがなくても、一室で大量繁殖が可能ですので、今後需要がさらに高まってくれば業者も増えるのではと予想しています。
加工しやすい
加工のしやすさも昆虫食のメリットです。
乾燥させて細かく粉末することで、例えばコオロギのだしとして味噌汁などに加えることができます。
昆虫食好きにはコオロギの粉末はけっこう評価も高いと言われています。
他の昆虫もフリーズドライにして真空加工し、そのまま通販で販売することもできます。
牛や豚などの生き物のように解体して部位ごとに分ける必要もありません。
散歩がてら捕まれやすい
季節にもよりますが、昆虫が食べたくなったら散歩がてら草むらなどを探せばコオロギやバッタを簡単に捕まえることができます。
もちろん、糞をさせてから佃煮や素揚げなど様々な料理をして食べることもできます。
昆虫食は通販で購入したものでなければ不安な声も多いですが、自分で捕まえて食べる昆虫に慣れると散歩の楽しみが増えたりもすると聞きます。
昆虫食のデメリット
公園食の意外なメリットに驚かれたと思います。
素晴らしいメリットがある昆虫食ですが、このようなデメリットもあることは現実です。
注意
・値段が高くコスパが悪い
・偏見や食わず嫌いが多い
・アレルギーを引き起こす
・入手が困難である
・安全性に保証がない
値段が高くコスパが悪い
楽天市場やAmazonなどの通販サイトでも昆虫食を目にする機会が増えてきました。
しかし、値段を確認すると、例えばタガメ1匹の値段も平均して約1,500円と何匹も買って食べられる値段ではありませんよね。
|
美味しいと話題のタランチュラは、1匹約3,000円と高額です。
種類によりますが、生体を購入しても値段はこのくらいしますので、タランチュラ自体が高級食材だと言えます。
|
今後、さらに昆虫食の需要が高まれば、繁殖により値段はもっと下がる可能性はありますが、まだ大量に購入できるような値段ではないと言えます。
比較的リーズナブルに購入できるのは、bugoomさんですので、こちらをご覧ください。
※タランチュラは約2,500円とコスパが良い
偏見や食わず嫌いが多い
イナゴの佃煮であれば多くの人が現在も食べている有名な料理ですが、その他に昆虫食で有名な料理は思い浮かびますか?
私は1品も思い浮かびません。
そのくらい、まだ昆虫食は浸透していないと言えます。
その理由として、やはり昆虫は気持ち悪い、食べたくないと感じている方が多いことが関係しています。
私も最近まで「昆虫食なんて絶対に不味い、危険な食べ物だ」と食わず嫌いをしていました。
ただ、セミの幼虫が美味しいなど興味深い話を耳にする機会も増え、今では興味しかありません!
あなたも昆虫食に対する偏見や食わず嫌いをしていたら、是非試してみてください。
不味いものは本当に不味いですが、これも良い経験です!
アレルギーを引き起こす
昆虫の中には、バッタなどエビやカニのような味のする食べ物があります。
そのため、中にはアレルギー反応を起こしてしまう可能性もあります。
事前に検査をしなければ分かりませんが、意外と知られていない昆虫食のデメリットだと言えますね。
甲殻類関連のアレルギーをお持ちの方は、事前に掛かり付けの医師にご確認をされたほうがよいです。
入手が困難である
昆虫食のメリットで「散歩がてら捕まえやすい」と解説もしましたが、これはデメリットでもあります。
昆虫食には外国産の昆虫も多く、大型のサソリやタランチュラなどの昆虫は日本で捕まえることができません。
そのため、例えば日本でタランチュラの代わりとなる昆虫は、ジョロウグモやアシダカグモなどになってきます。
安全性に保証がない
通販で販売されている昆虫食は、基本的に寄生虫などもおらず、安全性も考慮されています。
bugoomさんでは、厚生労働省の検疫所の許可も得ています。
しかし、ご自身で捕まえた物には寄生虫がいる可能性もあるため、しっかりと火を通して調理をしなければいけません。
生で食べられる昆虫もいますが、安全性に保証はありません。
昆虫食によくある【Q&A】
昆虫食によくある質問をまとめましたので、参考にご確認ください。
昆虫食はどこで買える?
昆虫食は、楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングなどの通販サイトで購入できます。
しかし、まだ種類は多いとは言えません。
市販でもスーパーでコオロギ粉末が販売されていたりもしますが、かなり稀です。
値段もバラバラですので、比較をして最安値の商品を購入する必要があります。
様々な販売店を確認した結果、bugoomさんがコスパも良く口コミも良いため、こちらをご覧ください!
昆虫食専門のレストランはある?
日本でもYouTubeなどで紹介されている人気レストランがあります。
東京では、ANTCICADA(アントシカダ)が有名です。
コオロギラーメンやコオロギビールまである面白いお店ですので、是非行ってみてください!
他にも、名古屋や大阪などにも昆虫が食べられるレストランはあるので、昆虫食の需要が高まれば、今後さらに増えていくと言えます。
もっとも美味しい昆虫は何?
昆虫食の動画を確認していると、とくに美味しいと好評なのは、
美味しい昆虫は?
・セミの成虫、幼虫
・カミキリムシの幼虫
・コオロギの粉末
・マダガスカルゴキブリ
・ミルワーム
などになります。
とくにセミは幼虫、成虫ともに美味しいと好評です。
カミキリムシの幼虫は、海外でも大会が開かれるほど人気の食材です。
おろちんゆーさん曰く、素揚げよりも焼いたほうが美味いとのことです!
ゴキブリも昆虫食ではよく食べられていますが、日本に生息しているクロゴキブリやチャバネゴキブリは独特な味があると言われ、マダガスカルゴキブリなど外国産のゴキブリのほうが美味しいと聞きます。
ミルワームの味も評判ですが、ジャイアントミルワームは糞の味が強く、かなり個人差は分かれるように感じます。
⇒ミルワームの味って美味しい?まずい?【茹で・揚げにして比較してみた】
反対にカブトムシは不味くて苦手との声も多く、タガメは青リンゴのような味がするとも言われています。
昆虫食が多くの命を救う?
現在は国内だけでなく、十分な食事を食べられていない国はたくさんあります。
お腹を満たせたとしても、ビタミンAやビタミンC、たんぱく質など必要な栄養素を摂れていないことも問題とされています。
そんな状況において、身近な存在でもある昆虫を食べることができればエネルギーやたんぱく質も摂取でき、多くの命を救うと言われています。
安全性の高い昆虫を厳選すれば死亡例が出る可能性も低く、食材として流通させることもできます。
実際に世界中でバッタやスリ、サソリなどが普通に屋台や市場で並んで食べられています。
文化として普及していない日本においても、現在は未来食として注目され始めています。
サバイバル動画の真似やYouTubeのネタなどで生のナメクジを食べたり、熱処理不足の昆虫による食中毒で死亡するケースも繰り返される可能性はあります。
しかし、安全性の高い昆虫食を貧困の多い国でも確立できれば、栄養失調で苦しむ子供達の命を救うきっかけとなるはずです。
まずは専門店で購入してみよう
昆虫食は寄生虫など不安もあると思いますので、まずは安全性の高い専門店で購入すると良いです。
販売店によって取り扱う昆虫の種類や値段も異なります。
各通販サイトを確認すると、bugoomさんがコスパも良く、安全性も高いと言えます。
詳細はこちらをご覧ください!