水槽が割れて水が漏れてしまった。
私も最近90cmのガラス水槽を購入し、車から出そうとした時に落としてしまいヒビがはいってしまいました。
水槽にも寿命があるため、劣化して水漏れが発生する恐れがあります。
そんな時、なるべくコストをおさえて直したいですよね。
今回は、私が実際に試して水槽を修理(補修)できた方法と注意点についてご紹介していきます。
【一覧】水槽の水漏れ修理に必要なもの
水槽の水漏れを修理する方法にはいくつかあります。
基本的に耐水性のある物質を上から塗り、応急処置するパターンがほとんどです。
例えば、以下のものが有名です。
修理方法は?
・水槽用のパテ
・水中ボンド
・シリコーンシーラント
・防水シール
この中で、私が選んだのは「シリコーンシーラント」です。
とはいえ、このシリコーンシーラント(コーキング材)にも種類があり、変性シリコーン系やアクリル系などが販売されています。
また、防カビ材が含まれている型番もあるため、水槽修理に使用する際には注意が必要です。
私が最終的に選んだのは「シリコーンシーラント セメダイン8000」です。
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理由は、防カビ材が含まれておらず、実際にこのシリコーンシーラントだけで修理されている動画を見たためです。
似た商品に「シリコーンシーラント セメダイン8060」などもありますが、こちらには防カビ材が含まれているため、水槽修理には向かないとの意見もあります。
中には「8060のシリコーンシーラントで修理したけど問題なかった」との意見もありますが、魚にとってなるべくリスクはおさえたいため、8000番を選んでおいて損はないでしょう。
また、他にもパテやマスキングテープで綺麗に仕上げられれば理想ですが、私は雑な性格なのでシリコーンシーラント1本のみでいきます。
もう1点、検証ではレジンだけでも修理できるのではと試した結果も共有します。
※車のフロントガラスもレジン液で補修するため、いけると考えました
その結果も含めご覧ください。
【失敗例】レジンで水槽は修理できない?
実際に私が水槽を修理した流れで解説をしていきます。
まず初めに、レジンだけで修理できるのではと思い試してみました。
私の水槽に入ったヒビが、過去に車のフロントガラスに入ったヒビに似ていたため、当時はレジン液で簡単に補修することができました。
そこで、DAISOに販売されているレジン液を購入し、ヒビの部分に塗ってみることにしました。
早く硬化させるには、ブラックライトをあてるといいですよ。
楽天市場などでも送料無料700円ほどで購入できるので、意外とコストはかかりません。
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また、念のために外側からもレジン液を塗り固めました。
ここまですれば水分が入ることはなさそうですよね。
しかし、予想外なことに硬化した後に上部が反り返し、そこから隙間ができて水が入ってきました。
ということで、「レジン液だけで修理することができなかった」という結果になりました。
それでは、ここからが本題になりますので最後まで手順をご確認ください。
【成功事例】水槽の水漏れを修理する流れ
レジン液では失敗しましたが、シリコーンシーラントでは修理も成功しました。
現在は、このように魚達も元気に泳いでくれています。
これは雑な私が試したやり方になりますが、実際に修理した流れや注意点について解説をしていきます。
実際に行った作業内容ですが、本来であればマスキングテープで補修する場所が綺麗になるよう区切りながら行うと思いますが、どこまでヒビが入っているか不明だったため手で塗りたぐっております。
とくに細かな作業はありませんが、以下の流れで魚の導入まで行いました。
ポイント
①シリコーンシーラントをヒビが入った部分に塗る
②乾かす(24時間様子をみる)
③水を入れて漏れがないか確認
④水を入れて3日間放置
⑤水を入れ替えて1週間ほど水槽を立ち上げる
①シリコーンシーラントをヒビが入った部分に塗る
ヒビが入った部分の周りも含めシリコーンシーラントを塗ります。
今回の私と同様にどこまでヒビが入っているか分からない場合は、少し広めに塗ると確実でしょう。
底に入ったヒビであれば、床材で隠してしまえば見栄えは問題ありません。
90cm水槽でもシリコーンシーラント半分程度の量でもかなり塗ることができましたので、余程でなければ1本(330ml)で十分です。
②乾かす(24時間様子をみる)
シリコーンシーラントの硬化時間ですが、公式サイトでは「1時間ほどで触ると硬く感じるほどになり8時間後には、水濡れに耐えられるようになる」と記載されています。
参考記事:アールエスコンポーネンツ株式会社
とはいえ、塗った量や厚み、さらには湿気により硬化時間は異なる可能性がありますよね。
念のために24時間は乾燥させておくとよいです。
③水を入れて漏れがないか確認
シリコーンシーラントが乾いた後に、実際に水を入れて漏れがないか確認しましょう。
少量の水を入れて問題なかったとしても、水圧により水漏れが発生する可能性があります。
また、水槽周りに付属品があれば、そこに溜まった水が水漏れだと勘違いし、私のように何度も塗り治すことになります。
私もレジンの補修で水漏れを確認し、さらにはシリコーンシーラントでも水漏れが確認できたので、「大丈夫だろう」と水槽を立ち上げ水が大量に漏れてきたら手間も増え大変です。
必ずこの時点で徹底的に確認しておくようにしましょう。
④水を入れて3日間放置
水を入れてから3日以上は放置しましょう。
目的はシリコーンシーラントのあく抜きです。
注意事項にも記載されていますが、シリコーンシーラントは硬化中にメチルエチルケトオキシム(MEKO)が発生します。
硬化する前と比較をすると分かりますが、発生する匂いもかなりの違いがあります。
硬化する前に水を入れ、水槽を立ち上げれば魚達にも有害となるため、死なせてしまう原因になると言えますね。
⑤水を入れ替えて1週間ほど水槽を立ち上げる
この作業は私が念のために行っている作業となりますが、水槽は立ち上げまでに時間がかかります。
砂を洗い水槽に入れた後でも濁りが発生しますし、バクテリアが繁殖し落ち着くまでにも1週間はかかると言われています。
水槽の大きさや床材、バクテリア材にもよるため目安となりますが、1週間ほど濾過装置も稼働させてから生体を導入すると安心です。
【水槽の寿命】劣化するのは何年か?
水槽の寿命は、使用される素材と管理の方法により大きく異なります。
とくにアクリル水槽とガラス水槽では、素材の特性が異なるため、その劣化速度や耐久性にも違いが出てきます。
シリコーンシーラントで修理ができても、劣化により別の問題が発生する可能性もありますよね。
アクリル水槽とガラス水槽に分け、劣化について詳しく解説します。
アクリル水槽の寿命
アクリルはプラスチックの一種で、軽量でありながら非常に強靭です。
【寿命】
溶剤接着:5~7年
重合接着:10年程度
また、透明度が高く、加工しやすいという特徴もあります。
しかし、劣化の点が買い換え時を左右します。
劣化の要因
アクリル水槽の主な劣化要因として、傷がつきやすい点と紫外線があります。
傷による劣化
アクリルはガラスに比べて傷がつきやすいため、定期的な清掃時に適切な道具を使用する必要があります。
傷が多くなると透明度が低下し、美観が損なわれることがあります。
修復も難しいため、この問題を考慮しガラス水槽にすべきか迷う方は少なくありません。
紫外線による劣化
直射日光や強い紫外線に長期間さらされると、アクリルが黄ばむことがあります。
これを防ぐためには、紫外線カットフィルムを貼るか、紫外線を防ぐカバーを使用することが推奨されます。
このフィルムも剥がれてきて交換する手間などがあるため、ガラス水槽に比べ管理が面倒だと言えますね。
ガラス水槽の寿命
ガラスは硬度が高く、傷がつきにくい素材です。
また、紫外線に対しても劣化しにくいという特性があります。
接着剤の品質や使用環境により異なりますが、一般的には寿命も約15年から20年とされています。
そのため、透明度が長期間維持されやすいです。
しかし、重量が重く、私のように落として割れてしまうリスクがある点がデメリットです。
劣化の要因
ガラス水槽の劣化要因には、以下のようなものがあります。
シリコン接着剤の劣化
ガラスパネルを接着しているシリコン接着剤は、時間の経過とともに劣化し、接着力が低下します。
これが水漏れの原因となることがあります。
物理的損傷
ガラス自体は傷つきにくいですが、強い衝撃を受けると割れるリスクがあります。
割れた場合は、今回のようにシリコーンシーラントで補修できるケースもありますが、ひどい場合は即座に交換が必要です。
水槽の劣化を遅らせる【3つの方法】
水槽の劣化を遅らせるため、以下の方法を意識すると効果的です。
1. 定期的なメンテナンス
アクリル水槽もガラス水槽も、定期的な清掃と点検が重要です。
とくにシリコン接着剤の劣化やアクリルの傷を早期に発見し、対応することで寿命を延ばすことができます。
あなたが気づかないうちに劣化は進み、気づいた時には水槽全体が悪化、修復も難しい状態になっている可能性もあります。
2. 適切な設置場所
アクリル水槽の場合ですが、やはり水槽を直射日光の当たらない場所に設置することで、紫外線による劣化を防ぐことができます。
また、温度や湿度の安定した場所に設置することも、素材の劣化を防ぐポイントです。
数年ほど使用すれば違いは明らかでしょう。
3. 専用のケア用品の使用
アクリル水槽の場合、専用のクリーナーやクロスを使用することで、傷を最小限に抑えることができます。
ガラス水槽でも、適切な清掃用具を使用して清掃することが重要です。
例えば、傷がつきやすい素材で強く汚れをこすれば、ガラスにも傷がつき見栄えが悪くなります。
適切な管理とケアを行うことで、水槽の寿命を最大限に延ばし、美しい水景を長期間楽しむことができます。
水槽を捨てる前に修理をしてみよう
「ヒビがはいったから捨てよう」と諦めるのはまだ早いです。
私もこれまで修理をした経験がなかったため捨てようか迷いました。
しかし、これも経験だと思い試してみたところ、1万円以上もする90cm水槽を簡単に修理することができました。
多少のヒビがであればシリコーンシーラントを塗りたぐっておけば直ります。
しかもシリコーンシーラントは値段もかなり安いので、試してみる価値はあると言えますね!
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