ヤモリが人になつくという噂があります。
そこで私がヤモリを飼育した際に本当になついたのか実体験を公開していきます。
ヤモリの性格や人に慣れさせるコツなども解説していますので、参考にご確認ください。
【実体験】ヤモリが人になつくのは嘘?
ニホンヤモリを家族に迎えたいと思っていた夏頃、我が家の網戸にもやってきてくれました。
そっと網で捕まえてケースで飼育し始めましたが、1ヶ月経過しても人影に対しはかなり敏感に反応します。
基本的に隠れ家周りにいることが多く、私の影が見えたと同時にかなりの確率で隠れます。
ただ、初日よりも外に出る頻度は増えたため、少しは慣れてくれた可能性があります。
人に慣れると直接餌をあげられると耳にもしますが、これはアピール次第で初日からでも食べてくれます。
常に警戒していることから、ヤモリが人になつくことはないと言えます。
もし「ピンセットからコオロギを食べてくれるようになった」と感じた場合、
注意
・なついたのではなく慣れた
・アピールが上手くできるようになった
・タイミング良く食欲のスイッチが入った
などの理由が考えられます。
また、触ろうとすれば可能ですが、ニホンヤモリは特に動きも早いためすぐに脱走します。
動きが遅い場合は寿命が短くなって弱ってきている可能性なども考えられるため、個体差もあると言えます。
ヤモリが人になつくではなく「慣れる」が正解
ヤモリを手に乗せてなついているように見せている画像は良くありますよね。
しかし、これはただ逃げている最中にヤモリが捕まり、偶然手に止まっている際に撮影しただけの状況です。
そのため、ヤモリが人になつくことはありません。
基本的に私の実体験で解説したように、ヤモリは人を警戒して避ける生き物です。
ハンドリングという手に乗せる行為もヤモリにとってはなついて遊んでいる時間ではなく、飼い主の自己満足タイムですので極力控えるようにしましょう。
小さい生き物ですので、あなたが予想するよりもストレスを感じている可能性は高いと言えます。
ただ、レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)のようなヤモリの種類によっては、学習能力により人に慣れやすいヤモリも存在します。
ヤモリの性格
ヤモリの性格は基本的に臆病です。
そのため、ニホンヤモリは特に人の気配を少しでも感じただけで逃げ回ります。
人に慣れて落ち着いてくることはあっても、時間帯や状況によっては捕まえた当日のように逃げ回ることも少なくありません。
ただ、レオパなど少し大型のヤモリは大人しい種類もいます。
手の上に乗せても大人しくしている個体もいるため、なついているようにも見えますよね。
ペットショップでもいろんな種類のヤモリが見られますが、やはりレオパは人を警戒しづらい印象を受けます。
近寄っても逃げない個体がほとんどであり、ケース越しに指を動かすと餌だと思い近寄ってくる個体も少なくありません。
ヤモリを人に慣れさせるコツがある?
ヤモリを少しでも人に慣れさせるコツとしては、ストレスを与えないことが基本となります。
また、ニホンヤモリに関しては慣れる可能性も低いため、あくまでもレオパも含めた解説となります。
※レオパは人に慣れやすく、餌にも反応しやすいと言われている
ヤモリ全般で飼育する際の注意点としてもご覧ください。
自然界に近い環境作り
どの生き物でも共通して言えることは、自然界に近い環境で飼育することです。
ヤモリの種類により環境も異なり、例えばレオパのように気温も25~30℃が適温の種類もいれば、ニホンヤモリのように18℃~28℃が適温の種類もいます。
あくまでも私の経験ですが、ニホンヤモリを虫かごにマットも敷かずに飼育した時にはかなり警戒していましたが、マットや木などを装飾した際には物音に対しても警戒心が落ち着いたようにも感じました。
驚かせない
急に隠れ家を取り除いて触ろうとすれば、ヤモリにとっては捕食されるかもしれないと凄く怖い思いをしている可能性があります。
ヤモリの立場になって考えることが大切です。
レオパのように大人しい種類なら触れ合いやすいですが、警戒心の強いニホンヤモリは驚きやすいため、個体により近くに寄るだけでもケージに頭をぶつける勢いで逃げ回りますのでご注意ください。
ピンセットで餌を直接与える
ピンセットで餌を直接与えることができれば、人になついてきたようにも感じられますよね。
実際にはなついた訳ではありませんが、ピンセットで直接餌を与えていれば食べてくれる頻度も増える気はします。
ただ、
注意
・食事の頻度
・餌の動かし方
・餌の大きさ
なども関係するため、必ずしもピンセットから直接餌を食べてくれるからヤモリが人に慣れてきたとも言い切れません。
レオパの場合も人に慣れやすいと言われますが、大人しい性格でもあり動くものに反応しやすいため人に慣れたように見えるだけであると言われています。
時間帯を考える
ニホンヤモリの場合、基本的に夜以外は物陰に隠れているため、無理に触ろうとしないようにご注意ください。
自然界でも昼間にヤモリを見かけることがないように、普段静かに隠れている時間帯に無理に出されるとパニックを起こし、人への警戒心もより一層高まると予想できます。
ヤモリと触れ合うこともおすすめはできませんが、外に出して観察がてら触る際には夜動き出す時間帯に限定されると良いです。
そもそもハ虫類は人になつかない?
ヤモリはハ虫類に分類されますが、そもそもハ虫類は人になつかないと言われています。
なつくと言われているイグアナやアゴヒゲトカゲなどもなついている訳ではなく慣れている可能性が高いと言えます。
実際に様々なハ虫類において、初めは警戒して逃げ回っていたが、数日から数ヵ月飼育することで直接ご飯を食べてくれたりハンドリングしやすくなったなどの声を耳にします。
昆虫でも喜びの感情を持つ種類がいることも分かっているため、昆虫よりもさらに脳が大きいハ虫類は、私達がまだ研究でも判明していないような驚きの感情を抱いているのかもしれませんね。
ヤモリにストレスを与えないことが大切
ヤモリは種類により警戒心にも違いがありますが、人になつくことはないといわれています。
良く耳にするのは「なつくのではなく慣れる」です。
実際に人に慣れて行動が変わったとの声も少なくありません。
しかし、ヤモリが確実に飼い主に対しなつかないとは言い切れません。
そのため、普段からストレスを与えないように大切に育ててあげるに越したことはありません。