イモリの多頭飼いをしていて1匹消えたとの報告を耳にすることがあります。
もし脱走でない場合、イモリ同士の共食いか溶けてしまった可能性が考えられます。
イモリの共食いの可能性が高いことから、この事実を確認してみましょう。
イモリは共食いするのか?
イモリは共食いする生き物です。
しかし、その理由や目的は、
注意
・食べられる時に食べる必要がある
・必要な栄養を摂取する
など生きるためでもあります。
まずは大人のイモリが子供のイモリを食べる理由から確認してみましょう。
子供のイモリを食べる
イモリは視力が良い生き物ではありません。
そのため、動くものを餌として認識し、同じイモリにも喰らい付くことがあります。
その際に、まだ生まれて間もない子供のイモリであればそのまま捕食してしまいます。
誤って食べてしまったにしても、これは同種間での共食いと言えますね。
イモリにはたんぱく質も含まれているため、共食いすることで必要なたんぱく質を摂取することができます。
オスのイモリは卵を食べる
イモリは池や田んぼに数百の卵を産みます。
実際に私も池の水草の中に大量のイモリの卵を見つけたことがあります。
しかし、オスのイモリはタンパク質の補給にこの卵を食べることがあります。
これはイモリの生存競争に共食いが加わったようなものですね。
参考記事:KQED
イモリの喧嘩を共食いと勘違いする
イモリを多頭飼いした際に喧嘩を目にすることがあります。
ただ相性が悪く相手に噛みついて怪我をさせている可能性もありますが、先ほど解説したような餌と見間違えて噛みついている可能性もあります。
そのため、TwitterやYahoo知恵袋などでも
注意
・イモリが共食いしようとした
・イモリって同じ大きさでも共食いするの?
・イモリって多頭飼いしない方が良いの?
このような質問が頻繁にされています。
水槽が小さいほど喧嘩はしやすくなりますが、60cm水槽に7、8匹であれば喧嘩もしづらい環境にはなります。
ただ、喧嘩を頻繁にするような状況であれば、様子を見ながら分けて飼育した方が良いです。
イモリの餌不足にも要注意
イモリは餌不足により共食いをする可能性が高まると予想する専門家もいます。
アメリカのオレゴン州に生息するユビナガサラマンダーは、幼生期に生息する池の餌が不足した場合、頭と鋤骨歯が大きく発達することが分かっています。
この大きな口に発達した目的の1つは共食いだと言われています。
自分の兄弟であっても良質なたんぱく質を摂取するため、生きるためには必要な進化です。
イモリの場合も、もしかすると同様の環境が続いた際に共食いに対応できるように体を変化させる個体がいる可能性はゼロとは言い切れません。