「ツキノワグマなら勝てる」とコメントする方は意外にも多いと言えます。
実際にツキノワグマと遭遇した方の実話や本音、撃退方法、弱点などについてまとめましたので、参考にご確認ください。
本当にツキノワグマに勝てるのか、答えが見つかるはずです。
ツキノワグマの弱点【勝機はここにある?】
初めに、ツキノワグマの弱点について確認していきましょう。
世間では「熊は鼻が弱点だ」と言われています。
熊は臭いに敏感であり、その分神経も鼻に集中しています。
さらに体毛や筋肉で覆われていない部分となるため、攻撃してひるむ可能性があります。
実際にツキノワグマに襲われた際に鼻を攻撃して撃退した方もみえます。
他には、「舌を引っ張る」という意見もありますが、これは狙ってやるべきではないですね。
そもそも噛まれて致命的な傷を負う可能性も高いです。
もしツキノワグマに襲われて戦うはめになった際には、鼻を狙う形が良いです。
全身は筋肉で覆われているため、人間のように脇腹などの弱点はほとんどないと言われています。
ツキノワグマに遭遇してしまった方の本音
実際にツキノワグマに遭遇してしまった方の本音を確認していきましょう。
戦って勝てると思っている方は、実際に目の前にして同じことを言えるのか?
エピソード①動いたら死ぬ
子供の頃に野生のツキノワグマと数メートルの距離で遭遇し、目があったことがあります。
今動いたらヤバイと子供ながら誰にも教わってもいないのに思いました。
実際に出会ってみないと分かりませんが、攻撃できる余裕はまったくありませんでした。
幸い静かにじっとしてたらクマのほうから去ってくれましたが、襲われてたら大人でも攻撃はできないし、鼻を狙って攻撃なんてできませんよ。
エピソード②思ったよりデカイ
ツキノワグマと遭遇した時ほど、「死の恐怖」を感じたことはない。
第一に頭に浮かんだこと「腕太いし、思った以上にでかいし、あ、やばい。これは死ぬかも」
第二に頭に浮かんだこと「(遊歩道で)足場が悪すぎて戦えねえ…」
第三に頭に浮かんだこと「熊鈴鳴らしてんのに、何で逃げないんだ…」
— 武者小路 右京 (@garupankuro21) October 16, 2020
思ったよりも実際に目の前にするとデカイこたに驚かれる方も少なくありません。
【ツキノワグマのサイズ】
体長:約110 ~ 130cm
体重:オス約60 ~ 150kg、メス約40 ~ 80kg
大人のツキノワグマになると、オスは体重も100kgをゆうに越えます。
しかも筋肉量が多いためムキムキで体格が良く、さらに鋭い牙や爪を持ち、体毛でカバーされたスペックです。
私なら100万円貰っても戦いたくありません。
ツキノワグマを撃退した実話や裏話
実際にツキノワグマと戦って撃退した実話も良く耳にしますよね。
しかも高齢の方が撃退したと自慢げに話をされている映像を見てツキノワグマは弱い生き物なのかと子供ながらに感じたことがあります。
しかし、裏話もあるためご注意ください。
実話①目を突いて撃退
空手で実力のある63歳の男性が突如襲ってきたツキノワグマを撃退したとのニュースが報道されました。
2016年9月1日、長野県の長野原町の河川で渓流釣りをしていたところ、約5メートル離れた場所にツキノワグマが突如現れたとのことです。
さらに体長は平均体長よりも大きい1m90cmほどと言われています。
頭や腕を噛まれたりしながらも応戦し、最後には目を突いて撃退したとのことです。
実際に襲われた男性の本音は、「熊の力は凄かった。かすっただけではね飛ばされた」と語るほど強さを語ったそうです。
※参考記事:J CASTニュース
実話②熊と3000回遭遇した?
日本ツキノワグマ研究所理事長の米田一彦さんがインタビューを受けた際に、赤ちゃんも含めると3000回は熊と遭遇していると語ります。
調査の際に遭遇したことがほとんどで、山登りの際に鉢合わせることは基本的にないようです。
ツキノワグマと遭遇した際にはスプレーが効果的だと語ります。
※米田さんは日本で初めて熊用スプレーを使用している
近距離で遭遇した際には首をやられるのが致命的であり、出血が進みつつ頭を叩いて気絶させる。
これをツキノワグマは様子を見ながら起き上がるたびに繰り返すとのこと。
実際にこれを3回された人もいるようです。
死んだふりはこの究極の状況で首をガードしながらうつ伏せになる必要があるため、初めから死んだふりをするべきではないと言います。
絶対に逃げずに荷物や道具を振り回し、自分を恐ろしい熊に魅せると熊は逃げることがあるとのこと。
参考記事:NHK
ツキノワグマに襲われた実話【誰1人止められない】
反対に誰1人ツキノワグマの暴走を止められなかった実話があります。
これは乗鞍岳で起きた事件であり、死亡者は幸い出ませんでしたが大変危険な事件でした。
事件の概要は、人と急遽出くわして興奮しながら逃げ出したツキノワグマが情緒不安定になり、人を敵だと認識して襲い続けた可能性があると言われています。
連休中であるため観光客も1000人を越えるほど多く、ツキノワグマは鉢合わせた人を次から次へと襲っていきました。
助けようと杖で応戦した方が標的にされたりと標的を変えながら誰も止めることができない状態でした。
最後はバスターミナル館内のお土産コーナーに閉じ込めて射殺されましたが、道具を使っても一切止まらず、返り血で目が充血していて恐怖を感じた声もあるほどです。
参考記事:Wikipedia
格闘家ならツキノワグマに勝てる?
これまでの話から、格闘家であれば鼻や目を突いて撃退することはできる可能性はあります。
しかし、素手だけでツキノワグマを弱らせ、殺すことは至難であり、それまでに致命的な傷を与えられる可能性は十分にあります。
素手でツキノワグマを倒そうとは考えず、やむを得ない場合は猟銃でなければ危険です。
YouTubeのネタに「ツキノワグマと素手で戦ってみた」なんて企画は絶対に考えないことです。
ツキノワグマから受けた外傷が命に関わる?
クマに襲われた場合、噛み傷や引っ掻き傷により大量の出血を伴います。
止血をしなければ命に関わります。
人は体内の血液量約20%以上が短時間で失われると、「出血性ショック」という症状を引き起こします。
さらに約30%以上の出血量となれば、命に大きく関わってもきます。
また、ツキノワグマに襲われると頭部への攻撃も考えられます。
脳震盪だけでなく、頸椎の骨折などが命を奪う原因にもなります。
さらにツキノワグマの唾液や爪には細菌が含まれている可能性もあります。
ツキノワグマから受けた傷口から細菌が入り込み、アレルギー反応や破傷風などの感染症を引き起こすことで命にも関わる可能性があります。
参考記事:OFM 奥入瀬フィールドミュージアム
陸生動物の強さランキングで確認
陸生動物の強さランキングが専門家の中でも予想されていますが、1位はアフリカゾウだと言われています。
様々な記事にもまとめられていますが、ツキノワグマはTOP20には入っていません。
ヒグマやホッキョクグマはランクインされたりもしますが、体格差はツキノワグマと比較してもかなりの差がありますので、こちらの記事をご覧ください!
⇒【ツキノワグマVSヒグマ】対決したら勝つのは?【8種類の熊で最強?】
ただ、ツキノワグマが本気になったら私達はかすり傷では済みません。
ネタで戦おうなんてことは絶対に思わないでくださいね!
ツキノワグマに遭遇しないようにご注意ください
ツキノワグマなら勝てると勘違いされる方は少なくありません。
しかし、実際に遭遇した方にしか分からない恐怖心があります。
偶然鼻を殴って撃退できたとしても、再度襲いかかってきた場合は同じ手が通用すると思いますか?
ツキノワグマにとっても平和に暮らしたいため、警戒心の強い生き物なだけにストレスを与えず、上手く共存できるように考えることが私達が優先的にやるべき対策です。