ムクドリは、果樹園の食害が深刻化しており、害鳥として位置付けられています。
そのため、「ムクドリの天敵について知りたい」との声も少なくありません。
中には、ムクドリの天敵の鳴き声を駆除に活用できるとこ声もあります。
今回は、このムクドリの天敵をメインに駆除に対する注意点も含め解説していきます。
ムクドリの天敵を駆除に?【鳴き声の活用など】
ムクドリの天敵には、主に以下の生き物が含まれます。
ムクドリの天敵
・カラス
・フクロウ
・鷹
・ヘビ
カラス
カラスが成鳥のムクドリを食べることはほとんどないと言われていますが、ムクドリの雛を食べることは分かっています。
しかし、カラスも地域によっては害鳥として扱われているため、駆除に活用することは難しいでしょう。
フクロウ
フクロウもムクドリを襲うことで知られています。
生息域が限られ、数もムクドリほど多くはありません。
私自身、野生のフクロウはほとんど見たことがありませんからね。
しかし、意外な活用方法でムクドリは撃退できています。
例えば、長野県大町市ではムクドリの糞害がひどく、JR信濃大町駅の駅前広場公園にムクドリが集まる木に天敵であるフクロウの模型を設置しました。
その結果、設置後から約300~400羽いたムクドリがいなくなるほどの効果を発揮したとのことです。
さらに、このフクロウの模型自体も低コストで設置できるため、効果的でコスパも良い施策と言えますね。
参考記事:朝日新聞
鷹
ムクドリの天敵には鷹も含まれます。
この鷹に協力してもらい、ムクドリ1万羽に対し対策している都道府県もあります。
ムクドリが寝る夜に対策すると凄く怖がるため効果的であり、午後7時半頃など夜間に鷹を放つことがあります。
ヘビ
ヘビが鳥を襲って食べることは珍しくありません。
日本には、アオダイショウやヤマカガシなど様々なヘビが生息しています。
ムクドリにおいても、ヘビに襲われて食べられることは珍しくないと聞きます。
とくに巣で待つ雛や卵は、ヘビに見つかれば簡単に食べられてしまいます。
ムクドリによる害鳥問題
ムクドリが街中に増えた理由は、自然の減少などが関係すると言われています。
元々は里山などに生える木々を寝ぐらにしていました。
しかし、都市開発と共に自然環境が破壊され、生息域も減少していきました。
そこで、天敵に襲われるリスクを避けるため、駅前や街路樹など木があり寝ぐらにできる場所に集団で生活するようになりました。
1万羽を越える集団で生活するため、鳴き声や糞害が全国各地で問題となっています。
主に6月頃から増え、9月~10月頃がピークになる傾向にあります。
主な問題点は、ムクドリによる鳴き声や糞害です。
歩道や車、時には歩いている人に直接つくまであります。
この問題に対し、全国各地で対策を進めている形となります。
ムクドリを駆除すると法律違反?
ムクドリは、鳥獣保護管理法により保護されています。
そのため、ムクドリの鳴き声がうるさいからと勝手に駆除することは法律違反になります。
ムクドリの巣に卵やヒナがいた場合、こちらも巣を撤去すると法律違反になります。
成鳥の場合は、役所でも対策はされていますが、もしムクドリの巣を見つけた場合も自治体へお願いするか、有害鳥獣捕獲申請を提出してから撤去する。
もしくは、巣立ちを待ち空になるまで待ってから撤去しましょう。
ムクドリを撃退する方法【5選】
ムクドリを撃退する方法には、
ムクドリの撃退方法
・天敵
・音
・光
・超音波
・臭い
このような5つの対策が効果的だと言われています。
天敵による対策
これまでご紹介したフクロウや鷹を活用した方法ですね。
フクロウの模型を設置するだけで効果はあったりと、意外な対策でムクドリの群れが居なくなる可能性があります。
鷹の模型を各所に設置するだけでも効果はありそうですね。
実際に鷹匠が全国各地で対策されているため、今後の活躍に期待です。
音による対策
名古屋市の対策では、ムクドリが群れている木の下で拍子木(ひょうしぎ)を週に2、3回を3週間鳴らしたことで絶大な効果があったとのことです。
他にも、
・手を叩く
・バケツを叩く
・ロケット花火や爆竹を使う
・ムクドリが嫌いな音や声をスピーカーで流す
このような音を鳴らして追い払う対策もありますが、まずは拍子木の対策が良さそうですね。
光による対策
ムクドリは、光に対しても敏感に反応します。
そこで、パイフォトニクス社が制作したLEDライトをムクドリの群れに当てる検証では、ムクドリ達は嫌がって飛び立ちました。
まだ研究途中ではありますが、今後の対策に期待ですね。
超音波による対策
YouTubeにて、こちらのムクドリが嫌がる超音波が公開されています。
人には聞こえない音なため、私達には無音にしか感じませんよね。
しかし、実際に口コミでも「音量をMAXにしたら効果があった」との投稿も見つかっています。
基本的に置くだけで十分なため、最も簡単でコスパも良い対策なのかもしれません。
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臭い(忌避剤)による対策
ムクドリが嫌いな匂いを活用して対策する方法もあります。
楽天市場にも、以下のような忌避剤が販売されています。
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ムクドリは、梨や桃などの果物は好んで食べますが、オレンジなど柑橘系の果物は食べないと言われています。
柑橘系などの匂いを活用することで、効果に期待できるかもしれませんね。
ムクドリの天敵などを利用して対策しよう
ムクドリには、フクロウや鷹、ヘビなどの天敵がいます。
その中でもフクロウや鷹の模型などを利用することで、実際に群れがいなくなったとの実績もあります。
また、他にも光や超音波、音なども効果的なため、様々な方法で対策が可能だと言えます。
とくにムクドリが増えやすい6月から10月にかけて問題が多発するため、早めに対策しておきましょう。