シロナガスクジラは、動物の中でも最大のサイズを誇ります。
そんなシロナガスクジラに天敵はいるのか気になりますよね。
調査を進めるなかで、意外な動物が天敵として浮上してきました。
また、乱獲による問題についても触れていきます。
シロナガスクジラに天敵はいる?
シロナガスクジラには、主に3つの天敵がいると言われています。
注意
①シャチ
②人間
③細菌やウイルス
それぞれ確認していきましょう。
シャチ
シャチは、シロナガスクジラを群れのチームプレイで襲い捕食します。
過去にも目撃例が多数報告されており、病気で弱った個体ではなく、健康体のシロナガスクジラが襲われているとの事例も少なくありません。
「シャチは、シロナガスクジラを食べるために襲っている」ということになります。
シャチがシロナガスクジラを襲うシーンを目撃した方は、ホラー映画のようで恐ろしかったと語ります。
シロナガスクジラを弱らせ動きを止めるため、3頭のシャチが脇腹へ突っ込む。
別の2頭は頭部への攻撃など連携しながらシロナガスクジラを弱らせていきます。
そして、まだ生きているシロナガスクジラの口の中にシャチが突っ込み、舌を食べ始めたと言います。
参考記事:GIZMODE
その他、シャチが恐れられている理由については、こちらをご確認ください。
⇒【事件一覧】シャチが怖い!人間を襲う・食べる噂の真相について
状況を想像するだけで、かなり残酷なシーンを想像できてしまいます。
動物の中でも最大のクジラでも、シャチのチームプレイには勝てません。
人間
シロナガスクジラにとって1番の天敵は、私たち人間です。
天敵と言われる理由として、1つ目は「地球環境の破壊」が含まれます。
2018年、鎌倉市で体長が約10メートルほどあるシロナガスクジラのオスの死骸が漂着しました。
この死骸の脂皮や肝臓から、殺虫剤として使われていたDDT、絶縁油などに使われてきたポリ塩化ビフェニール(PCB)が検出されました。これらの成分には毒性があり、現在は多くの国で生産・使用が禁止されている化学物質です。
母乳から長期にわたり、次世代へ受け継がれていく可能性があると専門家は語ります。
参考記事:朝日新聞
このように、私たちが作り出した有害物質や捨てたゴミが原因で命を落としている生き物は、シロナガスクジラだけに限らず世界中にいます。
また、もう1つの理由は「乱獲」です。
シロナガスクジラも食用、鯨油目的として人間に乱獲され、数を大幅に減らし絶滅危惧種に指定されています。
「シロナガス換算(BWU)方式」と呼ばれる方式があり、
捕鯨全盛時代、鯨の採油量を基準に
・ナガスクジラ2頭
・ザトウクジラ2.5頭
・イワシクジラ6頭
これらをそれぞれシロナガスクジラ1頭として捕獲頭数を換算していた基準となります。
鯨種別の管理を行わなっていなかったことが原因で、効率の良いシロナガスクジラなど大型の鯨から乱獲されることになりました。
この乱獲が主な原因として、シロナガスクジラの生息数が激減する結果となりました。
参考記事:日本捕鯨協会
他にも、船舶との衝突が原因で死亡した報告などもあるため、シロナガスクジラにとって人間は恐ろしい存在だと言えます。
細菌やウイルス
シロナガスクジラの死因の1つに「細菌やウイルスによる感染症など」も含まれると言われています。
シロナガスクジラだけに限らず、世界中の海洋哺乳類の死因は癌やウイルスによる感染症で命を落としています。
ハワイの生物学者は、モルビリウイルス株という新種のウイルスも発見しています。
世界各地で漂着したシロナガスクジラの死体は、死因が原因不明の個体も含まれるため、まだ解明されていない細菌やウイルスなどが原因である可能性も考えられます。
シロナガスクジラの天敵にマッコウクジラも含まれる?
噂では、シロナガスクジラの天敵はシャチだけでなく「マッコウクジラ」も含まれると語る方もみえます。
たしかにマッコウクジラはダイオウイカを捕食するほどの鋭い歯をもっています。
しかし、まだ目撃例はなく、信憑性のある情報も見つかっていません。
とはいえ、まだ目撃されていないだけであり、もしかすると深海では壮絶な戦いが繰り広げられている可能性があります。
シロナガスクジラは最強ではなかった
いかがでしょうか?
動物の中でも最大のサイズを誇るシロナガスクジラでさえ、海のギャングと呼ばれるシャチには敵いません。
そして、もっと恐ろしい天敵は、私たち人間です。
乱獲がなければ、シロナガスクジラは絶滅危惧種に指定されていなかった可能性も十分にあります。
また、細菌やウイルスなど他にも解明されていない死因があるかもしれません。