捕まえようと思ったら、カナヘビの尻尾が切れてしまった!
こんな経験を私も子供の頃からよくしました。
この後、カナヘビの尻尾は何日で再生されるのか気になりますよね。
今回は実際に捕まえて切れてしまったカナヘビを飼育し、何日間で再生されるのか検証した結果をまとめました。
また、この自切(じせつ)の理由についても雑学として解説していますので、参考にご確認ください。
カナヘビの尻尾が再生される時間
実際に捕まえた子の尻尾が切れてしまった(自切した)ため、今回はこの子の尻尾が再生するまでの時間をまとめていきます。
この自切した日は「2023年4月29日」です。
ちなみにですが、カナヘビの尻尾の再生時間は約50日~2ヶ月ほどだと言われています。
この噂の真相についても確認していきましょう!
2023年5月4日:尻尾の先にコブができる
よほどお腹が空いていたのか、この日はミルワームを7匹も食べていました。
尻尾の先には黒っぽいコブのようなものができ、尻尾が再生し始める様子が見られました。
2023年5月8日:少しずつ尻尾が伸びてくる
コブのようなものが見え始めてから4日後ですが、さらに尻尾が伸び始めていることが分かりますね!
色は黒(濃い紫色)っぽく、触ると固い感触です。
2023年5月15日:短い尻尾の完成?
さらに1週間が経過し、先が少し伸びて丸みを帯びたことで短い尻尾のような形になりました。
とはいえ、まだ色も濃く、形もカナヘビらしさはありません。
2023年5月19日:だんだん尻尾らしい形になる
尻尾を自切してから20日が経ちました。
徐々に尻尾が伸びてきたことが分かりますよね!
子供の頃にもこのように尻尾の色が違うカナヘビを捕まえたことがありましたが、色が違うことに疑問を感じていたことを思い出しました。
2023年5月23日:あと少しで元通りになる
こちらがさらに4日経過した状態です。
さらに再生され、尻尾の長さもかなり戻りつつあります。
しかし、まだ捕まえた時の尻尾の長さと比較すると完全ではないと言えます。
2023年5月28日:さらに細く長く伸びる
5月23日と比較をすると、さらに細くなったことが分かると思います。
あとは全体を覆う表皮の再生が必要ですね!
2023年6月2日:太さにも違和感がなくなってくる
尻尾の先が細く伸びてきたことで、全体的に太さも違和感のない状態に再生されてきましたね!
ちなみに、この子はメスで交尾済みなため、翌日に卵も産んでくれました。
尻尾の再生時間は約50日~2ヶ月ほどだと言われていますが、再生にはエネルギーを使います。
もちろんメスは産卵にエネルギーを使うため、オスとメスでも尻尾の再生時間は異なる可能性があります。
この検証も今後続けていくため、また当サイトでご報告していきます。
2023年6月17日:脱皮で綺麗に回復
なかなか完全に表皮の皮膚まで再生されない状態が続いていましたが、脱皮後に綺麗な尻尾に戻りました。
「2023年4月29日」からトータルして約49日ですので、噂通り約50日という結果となりました。
ただ、カナヘビの尻尾の再生時間には、
注意
・年齢
・性別
・産卵
・食事(栄養)
このような条件により異なる可能性はあると予想しています。
個体差はあるため、必ずしも約50日で完全に尻尾が再生されるとは言いきれません。
カナヘビの尻尾は完全に再生されない?
検証ではカナヘビの尻尾が綺麗に再生されましたが、実は完全には戻っていません。
その理由として、再生された尻尾は骨ではなく軟骨で支えられているため、完全に尻尾を再生したはずのカナヘビをレントゲンで撮影しても骨は写らないと言われています。
一度でも自切した個体が健康的な体に戻ることは二度とないということです。
我が家のカナヘビは自切後でも卵をトータル10個ほど産んでいますが、尻尾が再生し始めた時に産んだ卵は3個のうち2個がしおれていました。
しかし、尻尾再生後に産んだ卵は綺麗な形をしているため、尻尾の再生が産卵にも影響している可能性はあるのではと予想しています。
こちらはまた検証していきます。
カナヘビが尻尾を自切(じせつ)する理由
今回検証した個体ですが、カナヘビを飼育したいと思い探し回りましたがなかなか見つからず、やっと見つけた際には「絶対に逃がせない」と思い尻尾を押さえてしまいました。
このような状況でカナヘビは自分の尻尾を「自切(じせつ)」します。
ようは、尻尾を囮にして逃げるための防衛方法ですね!
カナヘビは自切しやすい構造になっており、同時に再生させる機能も備えているということです。
※脊椎に自切面という節があるため切れやすい
カナヘビが自切しない捕まえ方
後半でも解説しますが、尻尾の再生によりエネルギーを使い、カナヘビが死んでしまう可能性もあります。
捕まえる際には自切しないよう、絶対に尻尾だけを掴まないようにご注意ください。
あくまでも私の経験ですが、この状況では高確率でカナヘビは尻尾を自切して逃げようとします。
カナヘビの立場になれば「尻尾だけ切れば生きることができる」と判断しているように感じますが、実はこの自切は反射運動だと言われているため無意識に尻尾を切断して逃げていることになります。
カナヘビを高確率で尻尾も綺麗な状態で捕まえるには、「体全体を抑え、優しく掴むこと」です。
※尻尾は掴まず頭~胴体を狙う、もしくは網に誘導して体に触れない形で捕まえる
捕まえた直後のカナヘビはアドレナリンが出ているのか興奮状態ですので、必死に手から抜け出そうとします。
なるべく早めに虫かごなどに入れると良いです。
ただ、胴体を抑えても尻尾を自切することはあるため、あくまでも経験談となりますので参考程度にお試しください。
慣れてくると大人しく手の上に乗ってご飯も食べてくれたりもしますので、大切に育ててあげてくださいね!
「カナヘビがなつくのか?」については、こちらの記事をご確認ください。
⇒カナヘビは人になつく?手の上でも寝る行為の真相について【飼育記録】
カナヘビの尻尾によくある【Q&A】
カナヘビの尻尾に対しよくある質問をまとめましたので、参考にご覧ください!
カナヘビの尻尾は2回しか再生しない?
カナヘビの尻尾が切れても50日ほどで再生されるのであれば安心ですよね。
しかし、再生回数には限度があると言われており、約1~2回が限度との声も少なくありません。
とはいえ、それ以上再生する可能性も十分にあるため、個体差により生涯カナヘビが尻尾を再生できる回数は異なると予想できます。
カナヘビは尻尾が切れると寿命が縮む?
カナヘビは尻尾を再生する際にエネルギーを使います。
ドラゴンボールのピッコロも腕がちぎれた後はすごい顔をしながら再生しますよね。
この感覚と同じではないと思いますが、普段生きるために使うエネルギーとは別に、尻尾を再生させるための余分なエネルギーが必要になります。
そのため、尻尾を再生させたカナヘビの寿命が短くなる可能性も十分に考えられます。
カナヘビの尻尾が2本あるのはなぜ?
カナヘビの中には尻尾が2本ある個体がいます。
かなり珍しいレアな個体ですが、これも尻尾の再生が関係しています。
ヤモリも尻尾を自切する種類がいますが、中にはカナヘビのように完全に自切できない種類もいます。
このように少しだけ自切して完全に切れていない場合、その部分から尻尾が再生されるため、最終的に2本尻尾をもつ個体が生まれます。
3、4本の尻尾をもつ個体が生まれることもあるため、2本の尻尾をもつカナヘビは病気や奇形ではなく、自切後の状態が関係する可能性が高いと言えます。
ニホントカゲの尻尾もカナヘビと同様に再生する?
カナヘビと同様に、ニホントカゲも自切します。
しかし、すべてのトカゲ類が自切する訳ではありません。
また、他の生き物では、
自切する生き物
・アメリカザリガニ(イセエビなど)
・イッシキマイマイ(カタツムリ)
・ゴカイ(釣り餌)
・リュウグウノツカイ(深海魚)
このような種類でも自切が確認されています。
カナヘビは優しく捕まえよう
カナヘビを捕まえる際には、なるべく尻尾だけを掴まないようにご注意ください。
今回の検証では、カナヘビの尻尾が再生するまでに約50日と噂通りの結果となりました。
ただ、カブトムシの尻尾には栄養が集まっており、再生にもエネルギーを使います。
寿命が縮まるため、カナヘビの飼育時にもストレスを抑えることが大切です。
スキンシップの際に自切しないとも言い切れません。