アマガエルの平均寿命について気になりますよね。
実は、アマガエルは二本だけではなくヨーロッパやアメリカ、アジアなど幅広く分布するカエルの一種でもあります。
そのため、今回はアマガエルの寿命について、ギネス記録や種類による寿命の違いを含め詳しく解説していきます。
アマガエルの寿命について
アマガエルの寿命については、意見も様々です。
様々な意見
・平均して5~7年
・野生下で最大4年
・飼育下で5~7年
・寿命は約5年
中には「10年以上生きる」と解説されている方もみえます。
しかし、これらの解説はニホンアマガエルの平均寿命なのか、その他のアメリカアマガエルやヨーロッパアマガエルなどの種類も含めての数値なのか不明です。
アマガエルは、地域や亜種によって体サイズや寿命に差があるとされています。
例えば、北欧やシベリアなど寒冷地に生息する亜種は、他の地域に生息する亜種よりも大型化しており、寿命も長い傾向があると言われています。
また、ニホンアマガエル(学名:Hyla japonica)は、一般的にアマガエルの種類の中では長寿であると言われていますが、こちらも確かな情報は見つかっていません。
ニホンアマガエルの平均寿命
ニホンアマガエルの平均寿命は、
野生下:約3~4年
飼育下:約5~7年
この報告がとくに多い状況となります。
ヒキガエルよりもサイズは一回り小さく、運動量を比較してもアマガエルは日中は木の上などでじっとしており、ヒキガエルも物陰で大人しくしていることもあり、寿命は体が大きいヒキガエルのほうが飼育下で約10年と少し長いことにも納得がいきます。
⇒ヒキガエルの寿命【種類別・ギネス記録・一生の流れについて確認しよう】
アメリカアマガエルの平均寿命
アメリカアマガエルの平均寿命はこちらになります。
平均寿命:約5~9年
North America's gray tree frogs (Hyla versicolor and Hyla chrysoscelis) are somewhere in the middle with a lifespan of five to nine years. Amphibians are declining worldwide and are collectively one of the most at-risk groups for extinction.
北米の灰色アマガエル(Hyla versicolorとHyla chrysoscelis)の寿命は5~9年で、中間に位置しています。
参考記事:nwf
中には「4~7年」と解説する方も見えますので、こちらもハッキリとしたデータがある訳ではないためあくまでも目安だと言えます。
ヨーロッパアマガエルの平均寿命
ヨーロッパアマガエルは、最大約8cmほどまで大きくなるため、ニホンアマガエルより大型です。
平均寿命もニホンアマガエルより大幅に長く、
平均寿命:約15年
このように言われています。
しかし、ニホンアマガエルが約2~4cmとはいえ、種類の違いで平均寿命に2倍以上の差が出るのは不思議ですね。
10年以上生きる個体は珍しくないとのことです。
Their wild life span is up to 15 years!
野生の寿命は15年程度です!
参考記事:new forest
しかもこちらの記事では「野生下での平均寿命が約15年だ」と解説しているため、飼育下では何年になるのか気になるところです。
アカメアマガエルの平均寿命
アカメアマガエルの平均寿命は、ヨーロッパアマガエルと比べて
平均寿命:約5年
このようにニホンアマガエルと大きく変わりはありません。
ただ、飼育下においては飼育が難しく、初心者向けではありません。
乾燥させて死なせてしまうケースも多いため、飼育下のほうが平均寿命は短くなる可能性も考えられます。
この数値を確認すると、アマガエルの平均寿命は種類により大きく異なりそうですね。
体格が大きいカエル、普段動かないカエルは寿命も比較的長い傾向にもあります。
例えば、世界最大のゴライアスガエルの平均寿命は、約10~20年になります。
日本でも人気のイエアメガエルはゴライアスガエルに比べてかなり小型にはなりますが、平均寿命は約15~20年となりますので、比較的寿命は長めであることが分かりますね。
普段はほとんど寝ているため、寿命が長い理由にも関係していると予想できます。
アマガエルの寿命【ギネス記録】
アマガエルの最長寿命については、ギネス世界記録に登録されている個体が存在します。それは、スウェーデンの野生個体であり、1975年に生まれた個体であったとされています。この個体は、2008年に死亡したため、寿命は33年以上に及んだとされています。
また、イギリスの研究者が飼育下でアマガエルを長期間飼育し寿命を調べた結果、最長寿命は24年であったと報告されています。
ただし、この記録に対する根拠となる文献などは見つかっていません。
ギネスサイトにもアマガエルの寿命に関するギネス記録は登録されていませんでした。
参考サイト:guinnessworldrecords
アマガエルの平均寿命から考えると、どちらもガセ情報の可能性が高いように感じます。
【報告】アマガエルの飼育結果
我が家には、10匹のアマガエルが暮らしています。
基本的に木の上でじっとしていたり、餌箱の裏などに隠れて過ごしています。
夜になると活発に動き回る子もいますが、無駄なエネルギーを使わずに餌を待っている様子を観察することができます。
近所の公園でオタマジャクシを捕まえ、アマガエルだと予想している子ガエルも育てています。
今後何年生きてくれるか記録もとっていきますので、今後とも、当サイトを宜しくお願い致します。
アマガエルの飼育【寿命を伸ばすコツ】
アマガエルの寿命を伸ばすための飼育方法についてですが、アマガエル達が落ち着いて快適に過ごせる環境作りが大切です。
普段は木の上で休んでいる傾向にあるため、ケースには木など登って休める物を入れておくと良いです。
また、餌も
・デュビア
・ミルワーム
・ワラジムシ
などの餌をカルシウム剤と一緒に与えることでくる病などの予防にも繋がります。
水入れも設置し、毎日新鮮な水を用意してあげることも皮膚病などの予防になります。
私はたまに雨を演出するために霧吹きをしたりもします。
アマガエルの一生について
アマガエルの一生ですが、
ポイント
①成熟したアマガエルが交尾をして産卵する
②オタマジャクシが産まれる
③オタマジャクシからカエルになる
④成熟した大人のカエルとなり繁殖をする
このサイクルを繰り返して世代を引き継いでいきます。
卵からは約3~4日で孵化し、オタマジャクシは約1ヶ月ほどで上陸してカエルになります。
※水温や気温によって変わる
そして、1~2年で成熟して繁殖ができるようになります。
アマガエルの寿命によくある【Q&A】
アマガエルの寿命に対しよくある質問をまとめましたので、参考にご覧ください。
性別により寿命は異なる?
アマガエルの性別により寿命が異なるかについてはデータが見つかっていませんが、可能性はあると考えております。
先月シュレーゲルアオガエルのメスを捕まえました。
ただ、この子は産卵直後だったようで、翌朝には亡くなっていました。
※卵からオタマジャクシとなり、現在飼育中
アマガエルの場合もメスが産卵し、エネルギーを消費して死んでしまう可能性があると考えられます。
そのため、メスのほうが寿命が短くなるかもしれませんね!
北海道のアマガエルは短命?
北海道にもアマガエルは生息しています。
反対に沖縄にもアマガエルは生息していますが、ニホンアマガエルではなくハロウェルアマガエルとなります。
ハロウェルアマガエル
沖縄で一番観察が出来にくい説があるカエル
本土のアマガエルと全然雰囲気が違う感じがする。 pic.twitter.com/1aMOFPlgJp— じょーじ (@Rhinella44) June 3, 2017
ハロウェルアマガエルの平均寿命も約5年と言われているため、ニホンアマガエルと大きく差はありませんよね。
ただ、北海道と沖縄では気温差が激しく、冬眠の時期や期間なども異なるため、北海道のアマガエルは私達が想像しているよりも餓死など命を落としている可能性は考えられます。
アマガエルの寿命を識別する方法はないのか?
金沢大学の理学部に赴任されていた奥野先生がヒキガエルの寿命を観察する際の個体識別として、指関節を切って調査を行っていたデータがあります。
ただ、亀のように甲羅の層を確認する訳ではないため、見た目でアマガエルの寿命を識別することは難しいと考えます。
アマガエルの平均寿命は種類や地域、環境などで異なる
アマガエルの平均寿命は、種類により大きく異なる可能性があります。
また、ニホンアマガエルの場合は北海道から九州で気温も異なるため、冬眠などの関係で平均寿命は異なってくる可能性もあるのではないでしょうか。
野生下よりも飼育下のほうが天敵もおらず、健康的に過ごさせてあげられるため平均寿命は伸びると言えます。
まだまだアマガエルの平均寿命には謎が多いですね!