ヤドカリには毒があるのか気になりますよね。
食用としてスーパーに売られることは滅多にないため、危険な毒性があるのではと不安にもなります。
調査を進めるにあたり、ヤドカリの食生活や種類により危険度が変わる可能性が判明したため、それぞれ解説していきます。
ヤドカリに毒性はあるのか?
大学生の頃、所属していた研究室の先生に「ヤドカリに毒性はあるのか?」と聞いたところ、「タラバガニは食べられるよね?」と答えられた記憶が未だにあります。
お正月の定番とも言えるタラバガニは、実はヤドカリの仲間です。
しかし、先生からの話は続き、「種類や食生活により毒性のあるヤドカリは存在するし、まだ発見されていない猛毒のあるヤドカリが何種類も生息している可能性も十分に考えられるよ」と。
食用のヤドカリは多い
私はこれまで何百件ものスーパーで買い物をしてきましたが、ヤドカリを見たことは1度もありません。
しかし、地方ではコモンヤドカリやオニヤドカリなどの大型種を刺身や味噌汁に入れて食べられています。
サバイバル系のテレビ番組でもヤドカリを茹でてエネルギーを接種し、生き延びる姿を観てきました。
そのため、毒性がなく食用として人気のあるヤドカリは意外にも少なくありません。
しかし、中には毒性のある危険なヤドカリも実際に存在し、死亡例まで出ていることを忘れてはいけません。
食生活により毒を持つ個体がいる
ヤドカリの仲間である石垣島などに生息するヤシガニ。
挟む力はライオンの噛む力にも匹敵すると言われています。
食用としても人気なヤシガニですが、消化管には注意しなければいけません。
その理由として、ヤドカリは果物や植物、さらには魚や動物の死骸なども食べます。
ハスノハギリなどの有毒植物の果実を食べることもあるため、ヤシガニを食べた後に中毒死を起こした事例もあります。
食用のヤドカリが同じ食生活を送った場合、中毒を起こす可能性も同時に高まります。
イソギンチャクの毒を利用するヤドカリがいる?
ヤドカリの天敵には、タコやタイなどが含まれます。
殻に隠れても襲われるため、ソメンヤドカリの場合は毒性のあるベニヒモイソギンチャクを殻に付けて身を守ります。
しかし、ヤドカリは成長すると共に殻を交換しなければいけません。
この引っ越しの際にはどうするのか気になるところですが、引っ越し後も脚でイソギンチャクを剥がして移動させます。
このように、協力して生存率を高める種類がいることも生き物の面白いところですね。