オオジョロウグモにも毒性はあるのか気になりますよね。
オオジョロウグモは奄美大島に生息している日本最大級の蜘蛛です。
もし毒性を持つのであれば、体長の大きさに比例し、毒性の危険性は増すかもしれません。
今回は、このオオジョロウグモの毒性について解説をしていきます。
オオジョロウグモに毒性はある?
結論ですが、オオジョロウグモには毒性があります。
「国内に生息している蜘蛛の大半は毒性を持たない」と言われていますが、中にはオオジョロウグモのように獲物を捕らえる際に使用される微毒を持っている種類も少なくありません。
オオジョロウグモの毒性は、主に
・獲物を捕らえる
・危険を感じた際の攻撃
このような状況で使用されると言われています。
そして、オオジョロウグモの毒性は、グルタミン酸を阻害する「JSTX-3 (Joro Spider Toxin-3)」であることが分かっています。
※興奮性神経の伝達物質であり、麻痺を引き起こす
「オオジョロウグモがもつ毒の量は、個体差による違いはない」と言われていますが、詳しい文献は見つかっていないため、あくまでも噂の可能性があります。
オオジョロウグモの毒性が認知症予防に?
ジョロウグモの毒性にはグルタミン酸を阻害する効果があることから、グルタミン酸の過剰分泌が原因でもある認知症の予防に繋がると期待がされています。
参考記事:ジョロウグモの毒の効果や効果範囲
ただ、ジョロウグモから毒性を取るにも、体が小さくて抽出できないと言われるほど微量だと言われています。
まだ明確にジョロウグモの毒が認知症予防に使用されているとの情報は見つかっていませんが、他にも東京大学で「ジョロウグモ毒(JSTX-3)のマウスの中枢に対する作用」の論文も発表されています。
数年後には、オオジョロウグモの毒性が何らかの形で病気の予防に活躍する時がくるかもしれません。
オオジョロウグモに噛まれると危険?【対処法】
オオジョロウグモに噛まれても、基本的に人には無害であり、影響はないと言われています。
あくまでも噂ですが、一度に1000匹のジョロウグモに噛まれても体調不良を起こさない程度との意見もあるほどです。
しかし、中には
注意
・一日噛まれた部分が腫れた
・ピリピリと痛みが出た
・数日跡が残った
このような症状が出ている報告も見つかっています。
オオジョロウグモは獲物を捕らえる際にも使う牙があるため、噛まれたら痛みも伴います。
もしオオジョロウグモな噛まれた際は、
対処法は?
①噛まれたところを洗う
②痛みや腫れがあれば保冷剤などで冷やす
③ステロイド系の薬を塗る、もしくはアスピリンを飲む
このような対処法が効果的だと言われています。
オオジョロウグモを食べた昆虫は毒で死ぬ?
オオジョロウグモには、毒性があることが分かりました。
そのため、オオジョロウグモを食べた昆虫や鳥、カエルなどは麻痺したり、命を落とすもあるのではと疑問が生まれますよね。
しかし、カマキリがジョロウグモを食べている光景を見たことがありますが、とくに何事もなかったように動き回っていました。
しかし、小さな蜘蛛を食べたヤモリが死んでしまうこともあります。
⇒ヤモリはクモを食べる?【実際に与えてみた結果と危険な理由】
オオジョロウグモのもつ毒性が捕食した生き物に影響をまったく与えないかについては確認がとれていませんが、中には短時間の麻痺を起こしている可能性もあるのではと予想します。
そもそもオオジョロウグモに天敵がいるのか調査した結果は、こちらをご確認ください。
⇒オオジョロウグモの天敵【一覧】日本最大級の蜘蛛でも無敵になれない理由
また、実際にオオジョロウグモを食べた方もYouTubeでは少なくありません。
中には美味しいと絶賛されている方、気持ち悪いと苦痛の顔をされている方など様々ですが、口の中がピリピリしたと解説されている方はいませんでした。
オオジョロウグモの毒性には希望がある
オオジョロウグモには、人間には基本的に無害ではありますが、昆虫を麻痺させる「JSTX-3 (Joro Spider Toxin-3)」という毒性をもっています。
この毒性が認知症などの予防に期待できると言われているため、今後の研究に注目です。
また、オオジョロウグモに噛まれた方の中には、ピリピリと痛みが出た、部分的に腫れた方もみえます。
もし異常が出た際には、洗浄して清潔にし、保冷剤で冷やすなどの対処をするとよいです。